うまく書けなかったのは本当は……【千字覚書】
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頭の中に色々なものが積もり積もっていく。
溜まっていくばかりで、なかなか結晶化しない。
なかなか進まない理由について、「あーだこーだ」と外部要因を分析してきた。
そのことは非常に有意義であったのだが、一番重要な問題点はこれだった。
表現したい内容を全うしきる実力がない!!
「俺なんか俺なんか……」と卑下しているわけではなくて、より高度な表現したくなっているという証だということにしよう。
高度な表現といっても芸術性が高いものを作りたいわけではなくて、「もっと軽やかで、もっと楽しく、もっと愉快で、それでいて何かしら学ぶことがあり、過去を肯定する契機となり、今の自分がいる場所を愛していることが確認できて、未来へと力強く向かっていけるエネルギーになるようなもの」が作りたい。
この「てんこもり感」が生産効率が落ちる理由なのだろう。
正直、ぼくは迷子になっていた。
日本代表、Jリーグ、その裾野に広がる日本サッカーをどう扱えばいいのかわからなくなっていた。自分なりに感じることはあるし、こうするべきだろうという主張もある。しかし、それが一過性のものであり、後で間違っていると気付くこともあるかもしれない。
何をどうやって書くべきか。
もちろん、自分はこう書きたいというイメージは明瞭にあった。しかし、『サポーターをめぐる冒険』がサッカー本大賞を受賞して以来、妙なプレッシャーがかかるようになったのも事実だ。
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書く対象としてJリーグは重いのだ。
一回デートしただけなのに「当然私と結婚してくれるんでしょ?」と強烈なプレッシャーをかけられているような気持ちになるのだ。万一、ご機嫌を損ねると苦情もたっぷり飛んでくる。
この喩えは結構正しいような気がする。「めんどくせぇし金にならないからJリーグなんか書かねえよ!」というスタンスの物書きにも実際に会ったことがある。
Jリーグの重さ、愛情の深さ、軽々しく扱えない雰囲気。
これを吹き飛ばすのがぼくの仕事なんだろう。
Jリーグをもっと手軽に楽しめる存在にする。気軽に語れる対象にする。マニアの中には、「ニワカが増える」ことに対してネガティブに考える人もいるだろうと思う。しかし、それではJリーグは維持できないのだ。もっと多くの人に関心を持ってもらわないと、Jリーグは吹き飛ばされて消えてなくなってしまう。決して盤石ではない。
まだJリーグの魅力を知らない人に、この奥深い、重厚な世界への第一歩を踏んでもらう。そのために、俺は書く!!
多くのサポーターとの出会い、涙を流すほど感動した日、涙を流して悲しんでいるサポーターを横目に見た日、サポーターとして別れに涙を流した日。サッカーを通じて色々なものを見てきたし、これからも見ていくだろう。すべてを文章に綴っていく。ぼくだけの宝物を文章に紡いで世界へと表現していこう。
この道がどこへ続いているのかさっぱりわからない。
けど、人生は間違いなく楽しくなってきた。
表現したいことがあって、表現する場所もある。
これほど幸せなことはない!
書けなかった理由は色々あるが、やはり実力不足。実力を高める努力も怠らず、より良い文章が綴れるよう日々精進していこう。
Podcast『ハトトカ』のBlog記事もぼくが書いているので、良かったらこちらもご覧あれ。
第五回『奈良クラブとスペリオ城北について喋ってみた』 | ハトトカ いつかあなたと文化祭
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