月刊はとのす 2013年9月号
8月の暑さは尋常ではなく、地獄の中で生活しているようだった。
9月に入るとだいぶ暮らしやすくはなったものの、十分に身体が回復したと感じられるようになったのは9月が終わる頃だった。
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もし可能なら来年の8月はずっと涼しいところに行きたい。オーストラリアとかニュージーランドあたりでのんびりしたい。
可能なら。
可能か不可能かというと可能かもしれない。しかし、現実的に考えて1ヶ月も避暑に行くための予算はどこにも存在しない。
どこにも存在しない。
9月は、8月よりもはるかに充実していたが、ようやく本調子になりつつあるという段階で、本当の勝負は10~12月だろうと思う。
フリーランスになって半年以上経つが、自分の目指す方向性はようやく絞れてきたように思う。
逆に言うならばそのくらい時間がかかるものなんだろうと思う。
本腰を入れてのんびりやるというのも一つの覚悟だろうと思う。
根無し草状態でいるのは、結構きついもので、夢という名の目標がなかったらきっと耐えられていない。
夢というものの形を具体的に描き、出会う人には臆せず語り、胸を張って堂々と根無し草状態での挑戦をしているから、何とか立っていられるのだろうと思う。
というわけで、9月の記事ランキングいってみよう!
ベストオブはとのす 2013/09 3~5位!
5位
「風立ちぬ」は「紅の豚」の続編ではない 285pv(ページビュー)
先月も5位だったのに、今月も地味にアクセスを伸ばして5位に居座る。関連記事とかでクリックする人が多いのだろうか(そこまで面倒な解析はしていない)。
「風立ちぬ」の記事は書いていてとても楽しいものだったので、読んでもらえるのはとても嬉しい。合計で約500回表示されているので、少なく見積もっても300人以上には読んでもらえているようだ。
タイトルのコピーは非常に難しくて、技術を凝らしてそれらしくしてもコケるものはコケる。このタイトルは、ぼくとしては好きなのだけど、何の話だかわからない人もいるかもしれない。そういう意味ではちょっとマニアック。
4位
スペインバスケの至宝リッキー・ルビオは日本でも育てられるのかを聴きに行く 345pv
これも8月に書いた記事なので特に言うことはないが……
バスケ関係の別の記事に辿り着いた人がついでに読んでいってくれるのかもしれない。
これは合計で約800pv。もっともこの記事が読まれているのは僕の力と言うよりはスペインバスケ界の雄「とうみん」氏の力に寄るところが大きい(こう書くとバスケ選手みたいだ)。気付くとブログの内容がスペインバスケの広報のようになっているのだが、これは「とうみん」氏の尽力で実現した大イベントにすべてを依存している。
スペインバスケについて知りたい方はこんなところを読むよりも、こっちを読むほうが2億倍お勧め。
スペインバスケ情報 / とうみん
https://twitter.com/el_baloncesto
3位
シアトル発、全米で人気沸騰中のバスケットボールクリニック@Tornadoes Festival 627pv
これも8月に書いた記事。恐ろしいことに9月に書いた記事がまだ一つも出てこない。
はとのすで1番アクセスを集めた記事で、1600pv、623のFacebookイイネをカウントしたキラーコンテンツになった。それだけの人にイイネと言ってもらえるのは嬉しいものだけど、自分で本を書いて売ろうと思ったら1万人とか5万人とかいう単位の人にイイネと言ってもらわないといけないわけで、まだ想像も付かないというのが実感だ。
でも、少しずつ数字が伸びていって、少しずつ「自分が書いたものが認識される」ということに慣れていくのは悪くないステップだと思っている。
今月の注目記事
「センスは10年」 風立ちぬに込められた真のメッセージ 90pv
センスは10年。「風立ちぬ」を見終わった後に、1番印象に残った言葉で、これをテーマに記事を書きたいとずっと考えていた。
現状では90pvしか数えていないものの、そのうち伸びていくのではないだろうか。
文章を書く際に、「誰にでもわかるようにする工夫」をするかどうかというのは大きな岐路となる。
誰にでもわかるようにすると、曖昧になったり、大切な部分まで辿り着くのに時間がかかったりしてしまう。
ヒットコンテンツになった文章はすべてそういう書き方をしている。
一方で、ある一定数の「理解できない」読者がいることを知りつつも、自分の思うこと言いたいことを書く方法もある。
これは後者の「ヤクザ」なやり方で書いた文章なので、意味がわからない人もいるのではないだろうか。
前者の「優しい」やり方も大切だけど、「ヤクザ」なやり方も自分を鍛える上ではとても大切だ。
「優しい」やり方は器用さ、「ヤクザ」なやり方は情熱や勇気などの「物書きとして必ず持っていなければいけないもの」を鍛えてくれる。岡本太郎だったら、「ヤクザ」な書き方を突き通せと言うだろうと思うけど、ぼくは彼よりもずっと優しいのでどうしても丁寧に書いてしまう。
今月の猫
友人宅で子猫と遊ぶ機会があり、我が家の猫が小さかった頃が懐かしくなった。
可愛い!!!!
ワーストオブはとのす 2013/09
『スペインサッカーの神髄』に学ぶ 111pv
スペインバスケの記事が各所で賞賛される中、満を持して自分の言いたいことを書評に託したが、大コケしたこの記事が紛れもなくワースト。
失敗した理由は、「己」を殺しきれなかったこと。最後で自分の言いたいことが、蛇足的に顔を出したせいで文章としてとても読みづらいものになってしまった。
編集者さんがいて「これは別の記事に分けましょう」とやってくれるわけではないので、さじ加減を全部自分で判断しないと行けない。だからこういうミスが出るのは仕方がない。そして、こういうのがあるからこそ成長できるのも事実。ありがたいことだと思おう。
けど、かなり熱を入れて書いた文章だから悔しい感じがするのも事実。いつか書き直したい。
ベストオブはとのす 2013/09 1,2位!
2位
スペインのバスケットボール育成コーチ“セルヒオ”の視点 906 pv
ようやく9月に書いた記事がランクイン。スペインバスケについて書いた記事は、4つあるがその中では1番好きな記事。
優秀なコーチというのは練習メニューや戦術に優れたコーチではなく「優しい」コーチなんだろうと感じた。
セルヒオの顔が今でも忘れられない。
彼のような人の周りでバスケをするのは本当に羨ましいことだ。本当に多くのことを学べるだろう。バスケの試合で負けたとしても、それは全然負けたことにならない。人生というのはそこから始まるんだよ、みたいに優しく言ってくれるんだろうな。
優秀なコーチというのは、上のカテゴリーで教えて結果を出すコーチのことだけを指すのではないとぼくは強く感じている。
100人のうち1人がプロになるけど、50人はそのスポーツが大嫌いになって辞めていくというタイプの指導者は、ぼくの好みには合わない。
1位
ジェイソントレーニングから学んだこと「コーチは練習の楽しさを演出するべきではないか」 1300 pv
1位に輝いたのはジェイソントレーニング。
ぼくが一番関心を持っているテーマは「育成」についてなので、やはり文章も良くなるのかもしれない。
ぼくは「取材」をせずに文章を書いているので、ライターとしてはかなり苦しい立場にいるはずなのだが、それでも書くことに困らないというのはきっと良いことなんだろうと思う。そして、このジェイソントレーニングについては「練習を見学した」という意味では取材をしているのでとっても楽に書けた。
「取材力」というようなものも、いずれどこかで習得しなければいけないのだろうが、材料が乏しくても文章が書けるというのはきっと強みになるだろうと思う。
ジェイソンにインタビューできたらもっと楽に記事が作れるわけだけど、それが出来ない理由がある。
要するに英語が苦手という……
というわけで、英語の学習ログを載っけるブログを別途発信しようと思っている。来週頭にはリリースしたい。
夢に向かって
作家になるという夢に対して進展はあったのだろうか。
9月にしたことは、8月に混乱した頭を整理し、狂った体調を回復させたことが殆どだった。
そのため、あまり書き物に集中できた月ではなかったが、インプットを数多くできたことは良い兆候だった。
自分がやりたいことを達成するためには、もっと書籍を読む必要があるし、スポーツの試合も観戦する必要がある。
漠然とした印象だけど、2000冊くらいは読まないといけないかなと思っている。少なくとも。
2000冊という数は決して楽な数字ではないのだが、これまでの人生で読んできた本がそのくらいはあるだろうから、倍増させる感覚。
下手すると10年くらいかかるかもしれないけど、これからの10年(つまり、センスを磨く10年)については、精力的に読書をしていきたい。
9月の間に夢に向かって大きく前進したことは2つある。
1つは、地元の臨海公園で野鳥観察のガイドになるという決断をしたこと。これは完全なボランティア活動なのだが、大人も子どもも自然と触れあう時間をもっと持つべきだし、そういった経験をすることで、感性・人間性は磨かれて行くものだと思う。
水族館や動物園の生き物も凄いけど、野生の生き物の迫力はもっと凄い。そういったことを伝える助けになれるのならば、人生の一部分を使う価値はあると考えた。
最も最初は見習いからやらないといけないんだけど。
もう1つは、心の底から憧れる作家を見つけたこと。これは、サッカー少年にとってのメッシみたいなものだと思って頂きたい。
自分の目指している方向性において、自分よりもはるかに高みにいる人の文章を読むと、嬉しいやらワクワクするやらで、胸が弾けそうになるものだ。
こういうのはとても珍しいことなので、大切にしたい。
自分の目指すもの、憧れるもの、尊敬するものと出会うことができたという意味では、9月はとても意義深い月だった。
10月は、秋の夜長のインプットを地道にやっていきたい。
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