山口達也さんから学ぶ。孤独と家族の関係について。


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ハリルホジッチ監督解任の混乱の中にいたため、TOKIOの山口達也メンバーの件については何も言及しなかった。

もちろん言及する必要はないのだが、考えることがあったので簡潔に記す。

TOKIOの山口くんといえば、明るくさわやかなキャラクターで、建築技術などを中心に「生きる力」にも溢れたベビーフェイス中のベビーフェイスだった。「DASH海岸」が始まって以来、『鉄腕DASH』は見なくなってしまったのだが、それでもTOKIOが持つ明るい良いイメージは不動のものだと思っていたし、「TOKIOはもう一生仕事があるね」などと妻に話したことがあるのも覚えている。

非常にポジティブなイメージがある人物、あるいはグループであったからこそ、今回の件は多くの国民にショックを与えた。

被害者がいることなので、性犯罪については多くは語れない。駄目なものは駄目、弁護士や法律に任せるとしか言いようがない。

今回ぼくが思ったのは、自分は山口達也氏にはならないだろうかということだ。

ぼくも孤独に震えてお酒を飲み、飲んで飲んで飲み続け、それでも消えない孤独を抱えて、友人や女性に支離滅裂なメールを送った経験がある。思えば20代の時はそんなことも多かった気がする。メールをしたかどうかは記憶も曖昧だが、酔いつぶれるまで酔って、終電間際や、あるいは始発で、苦痛に顔をゆがめながら帰宅したことはしょっちゅうあった。

お酒を飲む理由は多々あれど、飲み過ぎる理由は必ず孤独であったような気がする。

映画『Train spotting』を何度も何度もリピートで見ながら、ボンベイサファイヤをストレートで飲み続けたのは、何歳の時だっただろうか。侍魂があったころなので恐らく20歳か21歳だ。

大学に居場所もなく、講義もまったく楽しめず、彼女もいなかったぼくは、ひたすらお酒を飲んで、ネット上に駄文を投稿するだけの存在であった。

思えば大学院生活の終盤も、孤独に苛まれていた。孤独だったからこそサッカーを求め、サッカーに救われた。

もしぼくに、文章表現とサッカーがなかったらどうなっていただろうか。
恐らく少し延命しただけだろう。

34を過ぎた当たりから、肉体の衰えが目立つようになってきた。
鏡を見る度に髪の毛が薄くなっているように思えるし、筋力も落ちる。無理が効かなくなって、徹夜でもしようものなら数日は調子が悪い。
生物として弱り始めているのだ。

これは誰にも避けられないことだ。経験が積み重なってきた30代中盤以降に、20代の気力と体力を持っていれば強いはずなのだ。そして、実際に社会で強みを発揮するのは、20代のバイタリティを持つ、30代、40代なのではないかと思う(もっと上の場合もあるが)。

ぼくもそうはありたいのだが、どうしても年は取る。
どれだけ軽やかに年を取ろうと思っても、老化の証が次々と見つかってくる。

友達も増えなくなるし、遊ぶ機会も減ってくる。
他人との適切な距離の取り方を知るから、ぶつかり合いながら仲良くなることなどありえないのだ。

年齢と共に増していく孤独。
女性については実感がわからないのでよくわからないのだが、男性については確実にあるはずだと思っている。

若い頃の恋愛は性欲の類が大きなモチベーションになるかもしれないが、年を取ってくると孤独がどれだけ埋まるのかというファクターが重要になる。

そして、多分、出会ってすぐの女性では、一度育った巨大な孤独を埋めることは出来ないんだろうと思う。

幸運なことに、ぼくには出会って10年くらい経つ伴侶がいて、二人の子供もいる。

「文筆業を進めていく上では、家族といる時間はマイナスになる。足かせのようなものだ。しかし、ぼくは家族と離れようとは思わない。なぜならそこに愛があるから。」

ここ数年は、こういう理屈を思い描いていた。

実際に時間もないし、お金も尋常じゃないほどかかる。
保育園というものは実に恐ろしく、子供を抱える家庭は、消費する意欲を失う。絶対に無駄使いはしない、1円でも安くという考えになる。

だが、今回の件があってから考えが変わった。

ぼくは絶対に家族と離れてはならない。家族と離れてしまったら抱えきれないほどの巨大な孤独が育ってしまう。孤独は自分の心を殺し、他人を巻き込んでいくことになるかもしれない。

ぼくは、孤独を抱えると確実に滅ぶ。お酒の量が増え、肉体はさらに衰えるだろう。イライラすることが増えて、品性を汚すような行動や言動を始めるはずだ。

今までだって家族に感謝するという気持ちはあったが、今回の件でさらに強まった。
育児を初めて見ると、あまりの高額の出費に何度も気絶しそうになるわけだけど、妻や子供がいるおかげで、今日も孤独を抱えずに快活に生きていけるのかと思うと、もしかしたら「安い買い物」なのかもしれない。

山口達也さんにはカンナの使い方から、野菜の収穫まで色々なことを教わってきたが、今回も良いことを教えて頂いた。

今晩は、みんなが大好きな焼きそばを作ろう。


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