前書きと目次の紹介『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬ事になった』


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「サポーターをめぐる冒険」 前書きより

「浦和レッズのサポーターって怖いの?」

友人にそう聞かれた時、ぼくは歌ってみせることにした。

「これは、浦和レッズのサポーターが一番大事にしていて、勝負所で歌う曲なんだ」

ぼくは、「プライド・オブ・ウラワ」という曲を大きな声で歌った。友人は、その優しく穏やかなメロディーに驚いていたようだった。
浦和レッズのサポーターが歌う曲はもっと攻撃的で恐ろしいものだと思っていたのだそうだ。

無理もない。数ヶ月前まで、ぼくだってそう思っていたのだ。

(中略:Japanese Only事件の概要)

「人種差別」を強く想起させる横断幕を出したサポーターグループがあったことは紛れもない事実だ。
しかしながら、「JAPANESE ONLY」の横断幕を発見し、撤去を訴えたのも浦和レッズのサポーターであることを忘れてはいけない。今回の事件はあくまでも「一部」の過激なサポーターの暴走によるものであることも、もう一つの事実である。

そこで1つ疑問が生じる。「大多数」の浦和レッズのサポーターとは一体どういう人達なのだろうか。浦和レッズのサポーターが集うゴール裏は本当に「恐ろしい場所」なのだろうか。

ぼくは、浦和レッズサポーターではない。しかし、2度にわたり浦和レッズのゴール裏へ行ってきた。赤い服を着込んで、「プライド・オブ・ウラワ」というチャントを歌った。もし、そこが本当にイスラム教のメッカのような「聖地」であったならば、侵入することすらできなかったはずだ。そもそも、こっそり忍び込んだわけではない。ある浦和レッズサポーターに招かれて行ったのだ。

どうしてぼくは、ゴール裏に招かれたのだろうか。それを解くには、浦和レッズに限らず、サポーターとは何かを考えてみる必要がある。

サポーターを「支える人」と訳してみてもどうも釈然としない。いや、そもそも、サポーター自身だって自分達が何者なのかをよくわかっていないのではないだろうか。サポーターという言葉のイメージはぼんやりしたままで、その存在が表舞台に出るのは、世を騒がす事件を起こした時ばかりだ。

特殊な事例を集めても、サポーターの真の姿は伝わらない。本当に大切なのは、特に問題を起こすことなく、毎週スタジアムに通っている「普通のサポーター」である。年に何回かは問題が起こるが、逆に言うとほとんどのケースでは何も問題が起こっていないのだ。

 2013年10月、ぼくは国立競技場に足を運び、Jリーグの試合を初めて観戦した。これは、その日から始まる1つの物語を記したものである。

(後略)


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あの「Japanese Only事件」が起こった時、ぼくは何もコメントできなかった。「差別問題」というのは多くの日本人が考えている以上に深刻な人類史上の大問題であり、そこに不用意に足を踏み入れてしまったサポーターがいたことに対して、驚き、悲しみ、無念さすらも覚えた。

これだけのことをやってしまったならば、Jリーグとサポーターへの悪しきイメージは固定され、二度と拭われなくなってしまうのではないかとも考えた。

先日、愛媛FCのサポーターが「煽り弾幕」を提示し、選手バスを止めるという事件が報道されたが…… 現場の話を聞いてみると、それほど大きな悪意があったわけではなく、「ダービー」という文脈を考えれば、異常な事態ではなかったと思われる。

しかし、愛媛対讃岐という四国内での小さなチーム同士の対戦が、全国紙を賑わせる事態にまで発展してしまった。

このことは、「Japanese Only事件」以降、サポーターについて負の先入観を持った報道が、前よりも一層強まり、1つのスタンダードになりつつあることを示しているように感じさせた。

当初、もっと気楽でのんびりとした本を書こうと思っていたのだが、例の事件を受けて「Jリーグサポーターの運命を引き戻す」という強い使命感を勝手に抱いて、文章を紡ぐことになった。

「一部のサポーターの暴走」をゼロにするのはぼくの仕事ではない。大体、そういった「一部のサポーター」達には会ったことがないのだ。スタジアムを歩いていても遭遇することは殆どなさそうだ。ツテを辿って取材しようと思えば不可能ではないのかもしれないが、「少数派」の「変わり者」を掘り出してきても「サポーター」という存在を正しく伝えることにはならない。

ぼくにとって重要なのは「特に問題を起こすことなく、毎週スタジアムに通っている普通のサポーター」なのである。

一種の使命感に駆られて書いたのだが、本の内容はあまり重苦しいものになっていない。普通のサポーターたちがどういう風にサッカー観戦を楽しんでいるのかをぼくなりのやり方で観察し、多くの場合には自分も一緒になって楽しみながらスケッチしたものである。

「ぼくは、たくさんのサポーターと出会うことになり、延々と語り合った。共に肩を並べて応援し、時には祝杯をあげ、時には深く悲しんだ。思えば、これほど涙を流して感動し続けたことは、今まで一度もなかった。」(前書きより)

サッカー観戦。ただ、サッカーを見るだけ。時間はわずか前後半で90分。そういう考え方が世の中にはあると思う。

しかし、サッカー観戦は90分では終わらない。試合前の楽しみがあり、試合後の仲間達との飲み会がある。いや、それだけには留まらない。連続的にサッカーを見続けることで、自分の中にある種の物語が紡がれていくことにも気付くのだ。

目次の紹介

第1節 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった
(FC東京vs鹿島アントラーズ@国立霞ヶ丘競技場)

第2節 ふたたびJリーグの試合を観に行ってきた
(FC東京vsアルビレックス新潟@味の素スタジアム)

第3節 「カシスタ」で野戦の雰囲気を味わう
(鹿島アントラーズvs川崎フロンターレ@カシマサッカースタジアム)

第4節 ナビスコカップ決勝、浦和レッズのゴール裏にて
(浦和レッズvs柏レイソル@国立霞ヶ丘競技場)

第5節 Jリーグファンは寂しかったし、悲しかったのではないか

第6節 FC東京、ゴール裏への招待状
(FC東京vsセレッソ大阪@味の素スタジアム)

第7節 宇佐見貴史劇場 助演二川孝広
(ガンバ大阪vsモンテディオ山形@万博記念競技場)

第8節 世界のアフロと競り合うFC東京の森重
(日本代表戦@ヨーロッパ)

第9節 起こせるかジャイアントキリング!
(横浜FマリノスvsAC長野パルセイロ@日産スタジアム)

第10節 浦和レッズ赤きスタンドの中心へ
(浦和レッズvs川崎フロンターレ@埼玉スタジアム2002)

第11節 日立台へ行こう
(柏レイソルvsFC東京@日立柏サッカー場)

第12節 讃岐うどん、運命を懸けた決戦へ
(カマタマーレ讃岐vsガイナーレ鳥取@丸亀競技場)

第13節 「カシスタ」で奇跡は起こるのか
(鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島@カシマサッカースタジアム)

第14節 天国か地獄か——J1昇格プレーオフ
(京都サンガvs徳島ヴォルティス@国立霞ヶ丘競技場)

第15節 東京からメリークリスマス
(ベガルタ仙台vsFC東京@ユアテックスタジアム仙台)

第16節 俺たちの失敗——人はいつサポーターになるのか
(FC東京vsサンフレッチェ広島@国立霞ヶ丘競技場)

第17節 応援する者の物語と、応援される者の物語
(横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島@国立霞ヶ丘競技場)


前半は、ブログ記事にしたものを元にしているが、ブログ表現と文章表現は異なる上、大幅に内容を変えているのでブログ読者にも楽しんで頂けるようにしている。

特に1~2節については、「スタジアム観戦の敷居を下げる」ことに貢献できる章にしたつもりだ。だから、Jリーグに理解のない人にこの本をオススメする場合、「騙されたと思って2節のところまで読んで!」とお伝え頂くと良いのではないかと思う。

「5節 Jリーグファンは寂しかったし、悲しかったのではないか」には、話題の村上アシシ氏による「良い意味での炎上事件」の紹介などが含まれ、6節以降は、ブログではあまり語ってこなかった内容が中心となっている。特に後半は、スポーツ書籍史上に残るダイナミックな展開だと自分では思っている。

現時点で、これ以上詳しい内容まで踏み込んだ紹介はしないが、「サポーター」という存在についてこれでもかというほど語り尽くした希有な書籍であると考えている。

……

……

購入方法について

さて……

……

……

6月2日時点で、出版社史上最大の予約を頂いたようです。
ありがとうございます!!!

アマゾンのランキングでも一時85位まで上昇しました!!
これはなかなか凄いことのようです。
アマゾンで売られている全ての本の中で、瞬間的とはいえ85位まで登り詰めたわけですから。

皆様からの期待の大きさを感じます。
そして、その期待には十分に応えられていると自負しています!!!

帯の文章を書いてくれたのは、えのきどいちろうさんで、文面は以下です。

「中村慎太郎さんによって、サポーターは「新発見」された!
それは素晴らしい出来事で、早く本になんないかと焦れてましたよ。」

「新発見」と言い切れるのは、えのきどさんはアルビレックス新潟サポーターであるからなんだろうと思います。本の中に登場する新潟サポーターの集いには、えのきどさんも現れることがあるという噂も聞きました。いつか直接挨拶させて頂きたいものです。

(それはそうと、あの時は結構な勢いで割り勘負けした気がする。幹事も会計もみんな酔っ払っててたから……!東京もののプライドにかけて、今度はしっかり勝たないといけないな!)

帯にはもう一つ記述があります。
そこには「日本版フィーバーズ・ピッチ」と書いてある。

実は後書きに「フィーバーズ・ピッチ」より、この本のほうが面白い!と一回書いたのだけど、後書きで煽っても意味がないと思って削除したのだ。その名残が帯の文章に出てきたのかもしれません。

購入方法はこちら。

・楽天ブックス

【楽天ブックスならいつでも送料無料】サポーターをめぐる冒険 [ 中村慎太郎 ]

・Amazon
サポーターをめぐる冒険

リアル書店

著者のほうでは、どの書店にどの程度並べてもらえるかわかりません。
唯一聞いているのが、こちら。

TSUTAYAブックストア神谷町駅前店

書店員の方から直接連絡頂いて、置いていただけることになりました!

Jリーグサポーターに広まれば良いのであれば、「我が庭インターネッツ」での拡散を続ければいいのですが、Jリーグに興味がない人に読んでもらうためにはリアル書店に並べて頂くことは必須です。

しかし、現状だと「無名著者の無名本」であり題材も「不人気なJリーグ」という印象になってしまうため、ちょっと風向きが悪そうです。営業努力を重ねるしかないですね。

本というものは一体どうやって売ったらいいのだろうか。
本を書き上げるという夢は達成できたし、内容には自信があるものの、その先は五里霧中。なかなか大変です。
どうしたら本屋さんに並べてもらえるのでしょうか。

うーむ、飛び込み営業とかをしたらいいのかしら…… 作戦を練る必要がありそうです。

その他、出版社と取引のある書店一覧(おすすめ書店)にあれば、予約・取り寄せがスムーズに行えるそうです。ご参照下さい。

勇み足レビュー記事

まだ発売していない本の紹介記事を書いてくれたありがたい方々がいるので、慎んで紹介させて頂きたい。

高学歴カリスマサッカーブロガー中村慎太郎先生が「サポーターをめぐる冒険」と言う本を出版するらしいぞ (でろぶろ)

世界の天敵「でろぶろ」さんからも紹介頂きました。
ぼくはブロガーとは名乗っていないのですが、ブログを書いているという意味ではブロガーなことには違いがありません。

ただこの本がどの層に向けたものなのかちょっとわからんのだけど俺は…。

と書かれてしまいましたが…… ノウハウ本ではないので、ターゲッティングが曖昧なのは事実。「おもろきゃええねん」的な精神で、細かいことは無視して広まっていってくれることを期待したいです。

中村慎太郎さんの初の著作「サポーターをめぐる冒険」の成功を通して、「Jリーグ」がオワコンでないことを証明したい (とかいな暮らし)

「Jリーグの将来のために。
後に続く新人のために。
なんとかこの本を成功させたいな・・。」

ちゃさんとはTwitterなどでいつも絡んでいるので、本の主旨をよくわかって頂けているようです。
「Jリーグの未来を紡ぐ本」という線を引いて頂きました。

感じたことから紡ぎだされた美しい言葉はハーメルンの笛吹き男の笛の音になれると信じてるんですよ。中村慎太郎さんの 『サポーターをめぐる冒険』がもうすぐ発売です。

エスパー並みの感受性で、ぼくの表現したいことを全部わかってくれる著者のseinaさん。ブログでは、子連れでアート鑑賞をした際のレポートをメインに綴っています。

「うちの子サッカーしたいって言うんだけど私分かんない。。」
というママにさんにぜひ手にほってほしい本です。
著者である中村慎太郎さんの視点はまさに私たちの視線。
オフサイドの意味が分からなくたって
そもそもオフサイドを知らなくたって
全然無問題!ということを教えてくれます。

seinaさんは、「サッカーにあまり詳しくないママさん向けの観戦入門本」という線を引いて下さいました。最近は、サッカー観戦というと、専門技術や戦術について批評することが重視されているような風潮がありますが、応援を楽しむだけなら難しいことは必要ないのです。

そういうものは後からついてきます。

【祝】Tifosi、書籍デビュー!!!(てぃふぉーじのある日常〜footballを添えて)

関西の学生観戦サークル“Tifosi”のつじーさんによる記事。

「どうしてサポーターはスタジアムに行くのだろう?」

まさしく、このテーマを追求した本だと言えます。近所のホームスタジアムですら面倒なのに、人によっては大枚叩いてアウェーまでいくわけですからね。サポーターにとっては当たり前の消費行動も、サポーター以外からみると異常行動にしか見えません。

なお、この本の中で取材らしい取材をしたのは2回だけで、そのうちの1人がこの「つじー」さんです。どこかに登場するのでお楽しみに!

「はとのす」ってご存じですか?(ひろめ堂)

ヴァンフォーレ甲府を観に行った際に出会ったサポーターの方のブログです。

中村さんは生観戦の良さ、サポーターの良さ、Jリーグの良さを何としても広めたいという、情熱の塊みたいな方でした。
当然、この一冊で終わるはずもないでしょうから、もっともっと活躍されていくことでしょう。

ふと思い返せば、サポーターの一人一人が持っている「他人を巻き込むほどの情熱」こそが、これまでのJリーグを支えたものでした。

中村さんとの出会いが、それを思い出させてくれました。

結局、甲府の地ビールを飲みながら4,5時間語っていたような気がします。楽しい時間でした。甲府が登場する続刊以降は、「サポーターをめぐる冒険」がちゃんと売れてくれないと出しづらいので、「ひろめ堂」さん是非これからもよろしくお願いします!! 

ぼくの情熱は、すべて本に書き記してあります。

もちろん人によって好みはあると思いますが、圧倒的な熱量がある本であることは間違いありません。

……というわけで!

『サポーターをめぐる冒険、Jリーグを初観戦した結果、思わぬ事になった』 近日発売!!!

お楽しみに!!!

P.S.

出版記念講演のほうは、おかげさまでほとんど残席がない状態です。もしかしたら当日券などを少量販売することもあるかもしれませんが、現状では未定です。
「はとのす/中村慎太郎 『サポーターをめぐる冒険』出版記念イベント Jリーグ初観戦、そしてブラジルへ!!」


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