【J2/JFL入れ替え戦】カマタマーレ讃岐vsガイナーレ鳥取はご存じですか?


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12月1日と8日に、カマタマーレ讃岐とガイナーレ鳥取の試合が行われる。しかし、全く同じ日程で、J2の昇格をかけたトーナメントが開催されるため十分な注目が集まっていないようだ。

J2の昇格トーナメントは、ニワカファンであり、去年はJリーグを殆ど観ていなかったぼくですら知っていたぐらいだ。ある意味では、J1の通常のリーグ戦よりも注目されている試合かもしれない。

天国か地獄かというノックアウト方式の試合には、勝者と敗者のドラマが生まれるので、ストーリー性が生まれやすいということもあるのだろう。

J2リーグの1,2位はJ1昇格が無条件で確定し、3~6位までがトーナメントで昇格権を争うという方式は、平等性の確保という意味でも(2位までに入れば昇格できる)、興行として盛り上がるという意味でも(トーナメントに出ると非常に注目される)成功しているのではないかと思っています。

J2昇格トーナメントが一定以上の成功を収めつつある一方で、同日程・ほぼ同時刻にJ2&J3の入れ替え戦というもう1つの大一番が行われる。

(時間ずらせばいいのにね……)

前の記事にもちょっと書いたけど、このJ2&J3入れ替え戦に出場する「カマタマーレ讃岐」のボランティアスタッフの方から、この試合を紹介して欲しいというメールを頂いた。

はとのすで役に立てることなら、ということで気軽に承諾したものの、この入れ替え戦のシステムがいまいち理解できずにいた。ちょっと整理してみよう。


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J2とは

J2のことを知らない人は、あまりいないだろうと思うが……
J2では、22チームが所属してホーム&アウェーの総当たりで計42試合を戦う。J1との入れ替えシステムについては上述の通り。

去年はガンバ大阪が、今年はジュビロ磐田が降格したことで話題になった。その前にはFC東京も降格していたようだ。名門チームや大手チームにとっては、降格は事件であり地獄であるため、J2降格は悲劇として語られることが多い。

一方で、そもそも経営規模が大きくなかったり、周辺人口があまり多くない地域にあったりするチームにとっては、そう簡単には勝てないJ1こそが地獄であり、そこそこの戦力でも勝つことができるJ2というのは居心地がいい場所なのだそうだ。

もちろん「上を見なきゃ駄目だ!」という意見もあるだろうし、可能な限りは上を目指すべきなのは間違いない。それでも、経営規模が小さいチームには限界があるのも事実だ。身の丈に合ったチーム運営をするならば、J2という舞台で戦うことも1つの選択として良いことなんだろう。

つまり、「J2にいること=失敗」という風に捉えるのではなく、「J2で同じレベルのチームと戦えること=幸せ」と捉えるべきなんだろう。

その幸せを感じる人が増えれば、いずれスタジアムを人が埋めるようになる。人が集まれば注目も集まり、企業や行政も動かせるようになる。すると、アクセスの良い場所に専用スタジアムが建設され、さらに人が集まるようになる。

やがて観客はサポーターになり、その子供の世代もサポーターになる頃には、地方都市に1つのスポーツ文化が出来ている。

そういう過程を経るのが自然なんだろうと思うし、身の丈に合った自然な成長速度を選んだチームは弱くても潰れないし、無理をしてでもJ1にあがるために必死になったチームは上手くいかなくなってしまうこともあるだろう。

これが、前の記事に出てきたロック総統(@locksoutou)のことを調べているうちに何となくわかってきたことだ。

もっとも、J2では「断固としてJ1に行きたいクラブ」と「J2こそを主戦場と定める牧歌的なクラブ」の2系統があるようだ。

2系統あるということは刺激的なことでもあって大変結構だと思う。どうしても上がりたいクラブは死力を尽くして勝ち点を集める。そういう必死な相手と戦うことで、「牧歌的なクラブ」も鍛えられる。

あるチームにとっては「地獄」であり、あるチームにとっては「天国」でもあるのがJ2のもう一つの姿のようだ(この考え方はもう少し見ていくと変わるかもしれないが)。

一方で、「完璧な楽園」とでも言える存在が、J3なのかもしれない(上を目指すチームにとっては完璧な地獄なのかもしれないが)。

クラブライセンス制度とJ2、J3

このへんが少しややこしいし、完全には把握し切れていないのだが……

J2の下にはJFLというリーグがあって、これはプロとアマが混在しているリーグだった。しかし、来年度からプロチームだけが所属するJ3が始まる。

J3に加入するためにはいくつか要件がある。

・5000人以上収容のホームスタジアム
・3人以上のプロ契約選手
・1つ以上育成のための下部組織を持っている
・監督は公認S級コーチ資格を持つ。

こんな感じ。

一方J2はというと、色々ややこしいのだが必須となるA基準だけ整理してみると……

・10000人以上のスタジアム
・育成チーム(アカデミーチーム)を保有
・年間を通じて使用できる天然芝か人工芝のピッチ1面、屋内トレーニング施設、クラブハウス、メディカルルームを所持
・財務、運営、セキュリティ、広報、マーケティングの担当者がいること
・財務的な基準をクリア

これ以外にも、満たしていないとペナルティがあるB基準や、必須ではないが推奨されているC基準がある。詳しくはこちらをご参照頂きたい。

wiki Jリーグクラブライセンス制度

こう並べてみると、J3参入のハードルの低さが分かる。比較的に楽に参入できて、じっくりとサッカー文化を育てることができるリーグになるようなら、J3というリーグは良いものになるのではないだろうか。

非常に個人的な感想なのだが、AC長野パルセイロの応援の温かさには、なんだかいいなぁとしみじみ感じさせられるものがあった。

そんなことを考えていた時に、S.C.相模原のゴール裏のリーダー的な人(?)とも偶然飲み屋で遭遇して、色々話してるとこっちもやっぱりいい。

J1のチームだと「ゴール裏は神聖な場所だ!」とか「覚悟のねぇやつは来るな!」という主張をするハードコアな人達もいる。

一方で、J3くらいまでいくと「少しでも興味あるなら是非来てよ!一緒に応援しようぜ!」というような非常に爽やかな風が感じられる。

なんというか……作って2年目くらいのサークルというか、バイトのオープニングスタッフ募集というか…… 誰でも気軽に入っていけるような気がする。

ロック総統の革命が成就し、現在草の根の活動をしているチームからJ1の強豪が生まれる日が来たならば、是非その目撃者になってみたいなと思わされた。

そして入れ替え戦へ

ここまでの論調だと、J1が地獄で、J3が天国というような図式になってしまったが、これはチーム次第、サポーター次第の問題で、外から見ている人が決める問題じゃない。

しかしながら、天国か地獄かはわからないものの、自分が今いる場所が別の次元と繋がっているという感覚は面白い。

天国か地獄かは分からないが、ある時を境に対戦チームがガラっと変わる。この感覚はとても面白いと思う。降格して、あるいは昇格して、別の次元に飛んでいったチームが何を見るのか。

これは非常に高度なエンターテイメントだとぼくは思う。1試合では終わらないドラマが始まろうとしている。

降格したチームが下のリーグに安住の地を見つけるのか、奮起してすぐに戻ってくるのか。昇格したチームがボロボロに負け続けるのか、強豪の仲間入りをするのか。

何がどう転んでもドラマチックだ。

そして、12月1日と8日に行われるJ2とJ3の入れ替え戦が行われる。

一戦目はカマタマーレ讃岐のホーム、二戦目はガイナーレ鳥取のホームで開催される。色々調べているうちに興味が湧いてきたので、ぼくも行ってみることにした。いざ、讃岐へ!!

このブログで以前紹介した記事「なぜわざわざ旅行に行くのかについて、村上春樹の回答」で紹介した本に、うどん県の紀行文が載っている。

それ以来どうしても行ってみたい場所だった。
大学時代によくつるんでいた友人が香川の出身で、いつもうどんの話をしていた。一日三回は香川のうどんが美味いという話を聞かされていた。

そんなに美味いなら今度お土産買ってきてくれと告げていたので買ってきてくれた。

……と思ったら、「家に戻った途端我慢できずに自分で食べてもうた」と一言。なんだそれは!! どれだけ美味いんだ、讃岐うどん!!

…………讃岐がうどん県じゃなかったらもしかしたら行っていないかもしれないという裏事情はあるにせよ、J2プレーオフの裏であまり注目されていないJ2&J3入れ替え戦ではどんなドラマを目にすることができるのか興味を抑えられなくなってきたのも事実。

その日に観られるドラマにも興味津々だが、これからカマタマーレ讃岐がどうなっていくのかについても興味が出始めている。

J2に昇格したら、強豪相手にボロボロに負ける地獄の展開が待っているかもしれない。いや、勝利に勝利を重ね一気に昇格争いにまで参加するかもしれない。どうなるのだろうか。選手達は、サポーター達は何を経験して、何を思うのだろうか。

それは誰にもわからない。今始まったばかりの物語だ。その物語に参加するのは簡単だ。我々は四国の小さなチームに興味を持つだけでいい。そして、近くに来た時には覗きに言って見たらいい。

悲劇に終わるか、喜劇となるか。幸福は得られるのか、地獄を見るのか。1つのクラブチームの運命が変わる一戦が行われようとしている。

……と、讃岐が勝ち上がるのを前提にしてしまったが、鳥取としては意地でも負けたくない試合だ。

総緑戦!!

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鳥取ガイナーレHPより

なんか、とっても可愛い!!!!こういうのを見てしまうと、鳥取のことも応援したくなってしまう。マスコットキャラのセリフにも、チームを盛り上げたいという優しい気持ちが込められているような感じがする。

しかし、残酷なことに勝者は1チームしかない。戦力的にどっちが強いかとか全くわからないので、何がどうなるかわからない。今回は釜玉うどんのカマタマーレを応援しようと思うが、鳥取にも是非頑張って頂きたい。両方を応援したいと思うこの気持ちは一体なんなんだろうか。自分でも整理がつかないが、それが下のカテゴリーの良さというものなのかもしれない。
試合の行方はどうなるのか。残酷な入れ替え戦を超えて、両チームはどういう経験をしていくのか。この目で見届けたい。

ちなみに、この入れ替え戦はテレビでも放送するらしい。スカパー契約者は要チェック!J2のプレーオフは14時からなので、少なくとも前半戦くらいは観れるはず。

【J2・JFL入れ替え戦】12/1(日)1stレグ 讃岐×鳥取(13:00丸亀)
▼スカチャン2[12:50~]スカパー!オンデマンド[ライブ配信]
解説:羽中田昌 実況:川崎祐一(RSK)
リポ:守口香織(RSK)・桑原秀和(日本海テレビ)

ちょっと、時間がなくてとりとめのない記事になってしまったが、ともかく讃岐の国まで行ってみようと思う。今日は日立台で柏レイソルvsFC東京を観た後、香川へ直行! 目指すはうどんの国、走れ夜行バス!


はとのすのJリーグ記事が本になりました!
序盤はブログ記事を大幅に加筆・修正したものですが、中盤以降はどこにも書いていないものが殆どです。

本の内容についてはこちらをご参照下さい。
前書きと目次の紹介『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬ事になった』


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