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サッカー論

2018年J1第2節 FC東京vsベガルタ仙台【筋トレサッカー観戦 vol.4】

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久々に家族で味の素スタジアムを訪れた。その時の雰囲気は、妻ふゅーちゃんへのゆるいインタビュー記事としてまとめた。

【突撃あなたにインタビュー】vol.2 ふゅーちゃんに仙台戦の感想を聞く(ハト嫁) | | はとのす

なので、ここでは試合についてのみ書こうと思う。

開幕戦、第1節の浦和戦は、守備合戦の結果、1-1に終わった。

その時の感想はここに書いた。

2018年J1第一節 FC東京vs浦和レッズ【筋トレサッカー観戦 vol.3】 | | はとのす

内容が足りなかったので追記をした。

【補遺 筋トレvol.3】FC東京開幕戦の記事に入らなかったこと | | はとのす

この開幕戦の記事は、試合の前にFC東京に対する気持ちを書いていたら、それが1万字超えの長文になってしまったため、肝心の試合の記事にコストを割けなかったのである。簡単に言うと力尽きたのだ。

そして、リヴァプールの試合についても感想を書くという宣言をしたのだが、こちらも2試合溜まってしまった。先週はタイムスケジュールを誤った。今週はもう少しうまくやろう。

スターティング

FC東京

FW 
ディエゴオリヴェイラ  前田遼一

MF
高萩洋次郎 東慶悟 大森晃太郎 米本拓司

DF
太田宏介 森重真人 チャンヒョンス 室屋成

GK
林彰洋

監督
長谷川健太

ベガルタ仙台

FW
野津田岳人 阿部拓馬 石原直樹
MF
富田晋伍 奧埜博亮 古林将太 永戸勝也
DF
平岡康裕 大岩一貴 板倉滉
GK
関憲太郎

監督 渡邉 晋

試合の流れ

この日に関しては、子供が二人抱えての現地観戦だったので、試合そのものについて言えることは限定的だ。
DAZNでもう一度見てから書けば精度はあがるが、もう一度見る時間がないので、そのまま書くことにする。

序盤は明瞭にFC東京のペースであった。4回攻めて、1回守るくらいの展開で、サイドから、中央突破から何度もチャンスを作った。

特に良かったと思うのは大森。

元々好きな選手なのでひいき目もあるかもしれないが、ゴールを目指して一直線で進んでいくスタイルはとても良い。

フィニッシュのところだけうまくいかなかったが、当たらないときは当たらないものなので、そこはしょうがない。

つまり、個人として、点が取れないことはしょうがない。

ただ、チームとしての問題はある。攻めの形を作って、決定機まで持って行っているのに得点には至らないことが多すぎるように思う。

そういうもんだよなと思ってみていた時期もあるし、そのことにイライラしていた時期もある。今はどういう心境なのかというと、イライラするのではなく、どうしてフィニッシュ出来ないのかが気になってしょうがないのだ。

FC東京の選手は能力が高い。一時期は、スタメン全員が代表経験者であった(ほぼ全員だったかも)くらいなので、技術の高さは折り紙つきだ。

だから、決定機まで持って行くことは出来る。しかし、シュートの成功率が低い。成功率については、データを参照しているわけではないし、他のクラブと比較しているわけでもない。

この場合、比較の軸は、海外リーグや代表戦などになっている。最近見ているリヴァプールの三銃士(サラー、マネ、フィルミーニョ)は、隙があれば必ず撃つし高確率で決める。

もちろんこれは、欧州のメガクラブが大金を出して取ってきた選手だから、同じ事をやれと言われても難しいのはわかる。

しかし、どうしてそこまでの差が生まれるのか。日本の文化なのか、育成に問題があるのか、歴史が違うから、サッカーIQなのか、技術なのか。

日本には絶対的なストライカーが生まれづらいとは言われているが、それは中国や韓国や北朝鮮でも同様なのか、東南アジアはどうなのか、中東はどうなのか。

リヴァプールの三銃士も、フィルミーニョはブラジル人、サラーはエジプト人、マネはセネガル人であることからして、もしかするとヨーロッパでも似たような問題が生まれていくのか。

ボクシングみたいなものかもしれない。才気あふれる本能的な攻撃よりも、蓄積されたディフェンスの妙技のほうが勝る。結果、試合はディフェンシブなものになる。

最強のチャンピオンとして君臨したフロイド・メイウェザーは、ビッグマウスが特徴のヤンチャな男であった。その通り名は「Money(金男)」。そして、またの名を「Master of Defense」。

50戦して50勝である。どんな攻撃も守れる最強の盾なので判定では必ず勝てるのだ。

しかし、ディフェンシブなスタイルは見ていてもあまり面白くない。マイクタイソンは「芝生が育っている様子を見ているようだ」とコメントしたそうだ。

ディフェンス技術が発達すると、得点を決めるのが難しくなる。リーグの戦力がある程度拮抗している場合、勝ち点を得るためには、多くのアクターがディフェンス技術を発達させる必要がある。

結果、リーグ全体としてディフェンスが優位になる。

もちろん、オフェンスに特化する方法もあるし、実践している監督もいるが、優勝まで一歩届かずという結果に終わることが多い。

弱者のディフェンスは破れるが、強者のディフェンスは簡単には破れないため、ディフェンス合戦となり、競り負けてしまうのである。

そもそも、J1の選手がシュートを決めれないわけがない。シュート力が低いわけがない。

そういえば、この間、『水曜日のダウンタウン』に元東京ヴェルディの常盤聡選手が出演していた。

常盤選手のドリブルと、狙い澄ましたフィニッシュは、流石元Jリーガーであった。

一般のサッカーやフットサルと比べるのはどうかと思うが、ああいうレベルの人を見ることは皆無である。

ぼくのような盆くらがディフェンスしようと思っても、目の前からフッと消えて、次の瞬間にはシュートを打たれているはずだ。

絶対的な超人である。

ドリブルを5秒みただけで、圧倒され、惚れてしまった(顔もかっこいいし)。

そういうレベルの選手でも、J2のクラブを渡り歩いた結果、20代で引退している。もちろん、巡り合わせもあるだろうが、J1に即引き抜かれるほど突き抜けてはいなかったというのも間違いない。

この例からも、J1のストライカーはみんな圧倒的なシュート力を持っていることが示唆される。しかし、それをディフェンスが上回っているのだ。

武藤嘉紀のように、個の力でディフェンスを壊すことが出来ればいいのだが、そういう選手はなかなかいない。いたとしても海外行きである。

となれば、チームで崩すしかない。そして、実際に、ほとんど崩すことは出来ていた(崩すの定義にもよるが)。にもかかわらずフィニッシュが出来ない。なぜなのか。

原因として想定できるのはこんなところだろうか。

1.中盤での連携が出来ていない

2.特に前線に良いパスが供給できていない

3.自信を持ってフィニッシュ出来る形がない

1と2については時間が解決してくれるところもあると思う。長谷川健太監督が、全身全霊で調整しているはずだからだ。

と思ったのだけど、「連携は自分で解決するしかない」というコメントを出していた。確かにそういうものかもしれない。

ということは、色々試して良い連携を見せた組み合わせを使っていくということになる。

さらには、もうしばらくは連携が機能しない状態を見守らないといけないということになる。

とはいえ、タレントは揃っているように思うので、時間が解決してくれるように思う。

しかし、3の「自信を持ってフィニッシュできる形」についてはどうだろうか。太田宏介のセットプレーを除いて、得点の気配がするパターンは何かあっただろうか。

仙台戦の終盤は、投げやりなロングボールを放り込むだけで、得点の予感が皆無であった。ああなってしまうのは、チームとして、終盤で自信を持って託せるパターンを持っていなかったということに起因しているように思う。

得点の気配というものは非常に大切で、味方も活気づくし、ディフェンスの意識も集中する。結果、フィールドのどこかに隙が出来る。

柏木にボールが渡った時に怖さを感じるのと同じような選択肢が、東京にもあればいいのだが。

その点を期待しているのが、大森なのである。バランスを取るよりも、先にゴールを狙うというメンタリティで中盤から前線へと駆けあがっていけば、ディフェンス側もフリーには出来ないので、少し動く。

その隙間に東がうまく入ってパスを受け、ディフェンスのほころびをみつけて、前田へとパスを出す。ほころびがないときには、ディエゴ・オリヴェイラに渡して、力尽くで崩してもらう。

崩せないときはサポートに入り、一列戻して、逆サイドに振り、室屋から組み直す。

ん? 大森はどこにいった? おまえ!いつの間にゴール前に!! 

みたいな感じになってくれると面白いオフェンスなのだが。

そして、大森の隣(あるいは前)には久保建英が入ると俄然面白くなると思っている。

今はパスがうまくもらえないで苦しんでいるところもあるようだが、どこでどうもらいたいのかを伝え続ければ、パスはいずれ来るようになるはずだ。

今のメンバーでも、相手のディフェンスに脅威を与えながらボールを進められるのは、久保建英が既に一番のような気がする。

もちろん、相手がまだプレーを把握していないからもあるだろうし、途中出場だからというのもあるかもしれない。それでも期待してしまう。

久保を経由したボールは、あと1手か2手でゴールに繋がるような気がしてしまう。

これは、無根拠に言っていることではなく、2試合を見た結果感じた、率直な感想である。

トップ下に久保で、右サイドは大森、室屋と3人で作る。左サイドは、久保、東、太田宏介で作る。手詰まりに成ったら米本か、森重に戻して組み直す。あるいはロングフィードを飛ばしてもらう。

と、書いていて、ぼくの想定では、高萩はどこでどうするのかという視点がまったく抜けていることに気づく。高萩か久保かといったら久保だし、どう共存させるかというと、うーん、どうなんだろう。

スタジアムで見ていると、あまり細かい分析が出来ない。カメラが遠いので全体の印象はわかるし、試合を包みこむ情熱を五感で得ることは出来る。

テレビで見るとこのへんがもう少し鮮明にわかるのだが。テレビも生観戦も両方大切なのである。

スタジアムでも、同じチームを連続的に見ていると、ピッチのどこに誰がいて、どんなことを考えているのかがぼんやりと感じられるようになる。こうなると俄然面白い。

しかし、ぼくは記憶喪失になっていたので、この感覚を失っている。ここでは詳しく書かないけど、深くはまっていくことに対して恐怖心があったのだ。

だから1度切れてしまった。もうサッカーに脳を乗っ取られることもないだろうから、安心してのめり込もう。

さて、ディフェンスラインはとりあえず現状でも機能していると思うので、中盤以降の組み立てがどうなるのか、そこから得点のイメージが出来るのかを見守りたい。

富樫と久保にプレータイムを与えることで何かが変わるかもしれない。二人は相性がいい気がする。明日のルヴァンカップの出場時間に注目である!!

ナビスコカップはスケジュール的に味スタにはいけないので、中盤の連携をテーマに自宅で堪能したいと思う。

仙台19年ぶりに味スタで勝利

そういえばベガルタ仙台は1999年の11月14日以来、19年ぶりにアウェーでFC東京に勝ったらしい。

麻美ちゃんやサッカー講釈の武藤さんなど、仙台サポ方面のTwitterが、興奮していると思ったらそういうことだったらしい。

要するにFC東京が埼スタで勝ったのと同じ事だ。それはそれは嬉しいことだろう。

アウェー埼スタは、未だに行ったことがないんだけど、今年は行こうかな。ぼくが行けば勝てるかもしれないし!!根拠はもちろんない。

そうそう、リヴァプールの試合が2試合たまっているので早めに処理しなければ。もうすぐ3試合になってしまう。溜めると地獄になるので、さっさと見て、さっさと吸収して、さっさとアウトプットしよう。

簡易的な記事になるのは本意ではないが、ためてしまってもよろしくないので、そこはうまいことやろう。

初稿の執筆時間を1時間とか限定すればいいのかもしれない。この記事もなんのかんので結構な時間がかかっている。

というわけで、今度はルヴァンカップ。もう明日だよ。アデュー!

平山相太セレモニー

子供が限界に達したので平山相太選手の引退セレモニーには立ち会えなかった。しかし、試合前に、コンコースで何かをしているところには遭遇した。

仙台と東京のユニフォームの後ろで、平山が突っ立っている。周囲を東京サポが囲んでいる。

平山は何も言わない。周囲を人が囲んでいるのを見て、なんだかオドオドしているように見える。

きょろきょろとまわりを見渡す。周囲のサポは写真をとりまくる。平山は何も言わないでずっとキョロキョロしている。

なんだろう、これは。

数分後スタッフが現れ、平山相太は手を振って無言で去っていった。結局一言も喋らなかった。

なんだかとても良いものを見たような気がする。

ぼくがFC東京を好きになったきっかけは、平山相太のゴールを見たから!最後まで諦めない平山相太を見たから!!相太を我が子のように愛しているサポーターがいたから!!

お疲れ様でした。

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