東大に11年在籍した後、タクシードライバーになりました

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天才ライバル「あんじゅ先生」の出現!!

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唐突にライバルが出現した。

最初はそういう風には思っていなかった。というよりそこまで関心がなかったのかもしれない。面白い人だし、優れた表現者だとは思っていたのだが、別の世界の人だなぁとのんびりと見ていた。

そうなんだけど、苦しみながらも常に表現から逃げずに戦い続けているのを見て火が点いてきた。辛くないわけなどないのだ。どれだけ才能があろうとも、いや、才能があればあるほど、表現という活動は地獄のように思えてくる。

それでもやるっきゃないんだよ。

いやいや、ぼくだって、もちろん、わかっている。
同じ道を歩んできたのだ。

早く次回作を出せと言われるのが一番嫌いだ。そんなことをぼくだってよくわかっているけど、どうしてもうまくいかないから、苦しくて苦しくて、どうしようもないのだ。

だから、次を出せと言われると、たまらなく悔しいのである。

自分をゼロから組み直す必要に迫られ、回り道になるのを承知で、BOOK LAB TOKYOの書店員になる道も選んだ。

大作家ヘミングウェイだって次回作が書けなくなって10年くらい逃避したという話を聞いた。多少の回り道はいいのだ。

とかね、なんとかね。いつもいつも言い訳ばかりだ。

やるしかないんだ。戦うしかないのだ。戦わない者に女神が微笑むことはない。

あー、わかってるよ。わかってる。本気で表現に向き合っている人を見ると、俺もやらねばならぬという気持ちにさせられる。喉元にナイフを突き刺されるような気分だ。

深夜のツイート。
天才のはずだから、もっと出来るはずだと鼓舞するツイート。

ああ、あれをみて、懐かしくなった。かつて、同じくらいの年齢の頃、ぼくもほとんど同じ内容のツイートをしたことがあるのだ。

クリエイターにとっての天才とは、事実ではなく、気概である。

結果として才能があったかどうかなどどうでもいい。自分に才能があることを信じて、努力を怠らないものだけが名乗れる、誉れ高き称号なのだ。

そういえば、ぼくは、自分が天才だとは言わなくなった。思わなくもなっていた。小さく縮こまっていた。だから、成長も止まったし、何としても作品を残していこうという気概も消えたのだ。

ああ、俺は、虎にすらなれない。

虎を超えていかねばならないのに。

俺は、天才であったはずだ。

文章に、人生を織り込み、リズミカルに、軽妙に、心を震わせるような表現が出来たはずだ。それはとても大変だし、手間もかかるんだ。その割に誰にも評価されないこともあるし……。

いやいや、そんなことはどうでもいい。天才と名乗り、表現を続けていくことは、自己探求である。マーケティングはマーケティングで必要だろうさ。

しかし、極めて優れた文章は、自分でマーケットを作ってくれる。サッカーサポーター本のマーケットなど存在しなかったのだから

時間がねぇよ。カムバックした伊達さんよりも年を取ってしまったし、家庭があって、子供もいて、表現以外の仕事もたっぷりあって……。

で、それに疲れてさ、合間の時間に休んでたんだよ。それではどこにも届かない。

手を伸ばせば届くのに、手を伸ばしもしなかった。

俺はそんな男だったのか。

誰に不可能と言われようとも、どこまでも手を伸ばし、必ず掴み取る。そういう気概を持った男ではなかったのか。

俺は、自分の力で、何度か栄光を掴み取ったことがある。

文章の力で、誰にも信じられなかったような成果を出したこともある。

まだだ、まだ行けるはずだ。もっと先があるはずだ。もっとやれば、もっと自分を信じれば、、もっともっと高みを目指せば。

売れることなんてゴールではない。年収なんぞ山羊に食わせてしまえ。ついでに確定申告の手続もしてくれ。

俺は、俺の、俺が満足する表現にまだたどり着いていないのだ。『サポーターをめぐる冒険』の最終章は一つの辿り着いた答えであった。

ああ、無理やりたどり着いたのだ。たどり着かせたのだ。溺れそうになりながらも、必死に手を伸ばすことで。

生きるために書いたのだ。

もう疲れたはやめだ。逃げるのもやめだ。年内に成果を出す。休む時間などいらん。

BOOK LAB TOKYOに務め始めたことが正解だったかどうかはよくわからなくなっていたのだが、まさか11ヶ月目にして、これほどのライバルに出会えるとは!!

嫉妬のようなどす黒い感情は一切ない。ただただ、競争相手として燃える。燃やしてくれる。

相手は天才だが、こちらも天才なのだ。絶対に負けないが、潰し合いをしているわけではないから、一緒に仕事をしながら高めあっていける関係になれるかもしれない。あるいは、どこかで大喧嘩して二度と会わないかもしれない。

一緒にサッカーの企画をやるのだっていいねなんて話もしていたし、実現できるかもしれない。こっちの仕事が進めばね!!

終着点はどこでもいい。

眼前が漆黒の闇であっても、全力で飛び込むのだ。

全力であれば、必ずどこかに辿り着く。

それが俺の信念である。

今年はまだ42日も残っている。まだまだ戦える。

誰が何と言おうと周りを気にするな
自分を信じていれば勝利はついてくる

行くぜー!! 

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