【第三回】胃袋をつかまれた本【ねこじたブックカフェ】


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劇作家・演出家の南慎介氏(@373shinsuke)との共主催イベント「ねこじたブックカフェ」の第二回を開催した。

今回のテーマは胃袋をつかまれた本
南氏の紹介を引用するとこんな感じ。

本を読んでいて、あるいは映画を観ていて登場した料理や飲み物に「これは美味しそうだ!」と思ったことがあると思います。
食欲の秋もぎりぎり終わり。忘年会も正月も近づいて食欲づくめの年末年始に向けて、【胃袋をつかまれた本】をお持ちください。小説、写真集、図鑑、マンガなどなんでも結構です。

というわけで美味しそうな本を簡単に紹介するのが今回の趣旨。
今回と言いつつ、次回がもう当日に迫っているギリギリの更新になってしまった。

色々立て込んでいた年末にやったものだから、そのまま新年をこしてスライドしてしまった。
まぁいいよね。ねこじたは、のんびりまったりだし。どーもすみません。


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というわけで1発目!!

世界の終わりとハードボイルドワンダーランド

言わずと知れた村上春樹作品で、この本が出た瞬間に、「ああ、あのシーンね!」とピンと来た。

それがクライマックスのあるシーンなので、ネタバレしてしまうから説明しづらいという難点があったのだが、納得させられるものがあった。
要するに、話の根幹に関わる大切なシーンで、主人公がとサンドイッチを食べるのだが、そのシチュエーションがいいよね!というお話。

読んだ人は、「ああ、あれね!」。
読んでない人も、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」は村上春樹作品の中でもトップクラスに読みやすく面白い作品なので、強くお勧めしたい。

駄目な人もいるが、その人は「冒頭のエレベーターでもう駄目」(南氏談)らしいので、本屋でパラパラ眺めて良さそうだったら試してみてはいかがだろうか。

サンドウィッチは銀座で

こちらは食についてのエッセイ。
もう表紙の絵からして美味しそうだ。

料理を美味しくするための作り方から、美味しく感じる食べ方まで、個性的なお店の紹介と共に綴られている。

この本をパラパラめくってみると、四コマ漫画(三コマだったかも?)が目に入る。

ビールを飲む人が描かれた三コマには、それぞれセリフが入れてあって……

「ビールもワインと一緒」(ビアグラスを持つ人の絵)

「香りをかぐ」(グラスに顔を近づける絵)

「味わう」(グラスを飲み干す絵)

もう、この言葉だけで美味しそうな感じだ。中には、南のおじさんが御用達のバーも出てきて、自慢話思い出話にも華が咲いた。

夜に読んじゃ駄目な本だね!という全員一致の見解が出たところで次へ。

ロビンソー・クルーソー

これはぼくが紹介した本。
子供の時から何度も読んだ大好きな本で、ぼくがアウトドア志向になったのもここからだ。

この本は、とあるイギリス人の若者が南米沖の無人島に漂流し、15年くらい一人で生活し続けるというストーリーになっている。いや、後半からは一人ではないか。フライデーが出てくるから。

物語の肝は、何もない無人島で、主人公がいかにサバイバルをしたかということだ。最近の漫画だと、「無人島で殺し合い」みたいな話になるのかもしれないが、この作品の場合は「ただ生きるだけ」。

どうやって「家」を作って、どうやって「食」を確保するのか。それだけなのだ。脱出しようという試みも重要なファクターではあるのだが、ぼくに言わせれば「食」についてが一番重要だし、面白かった。

難破船から「ラム酒」を確保してチビチビ飲んだりとか、庭で作物を取ってみたりとか、産卵しているウミガメを捕まえたりとか…… 子供の頃のぼくにはどれもこれも美味しそうに思えたのだ。

魯山人の食卓

南ちゃんがこの本を出した瞬間に、「おおー」とどよめきが起こる。
北大路魯山人はご存知だろうか?
肩書きは難しいのだが、芸術家&美食家というべきだろうか。
どこかで聞いたことがある方もいるかもしれない。

漫画「美味しんぼ」に出てくる海原雄山のモデルになった人だ。

偉そうで頑固な雰囲気の、良く言うと格調高い文面の、「食」に対する批評が掲載されている。
特に男性には興味深い本かもしれない。
「茶漬けとは……」みたいな薀蓄が好きな人にはお勧めの本田。

ところで、出版先がグルメ文庫って書いてあるけど、なんかすごい出版社だね。

昨日何食べた?

マンガなので特別枠で紹介。
「大奥」で有名なよしながふみの作品。
ゲイのカップルが2人で暮らしている「だけ」の話らしい。

2人の生活が描かれる中で、特に料理シーンが良いらしい。とても美味しそうに見えるのだとか。

ぐりとぐら

絵本。
子供の時に何度も読んだ気がするのだが内容までは覚えていなかった。
ストーリーは簡単、ねずみのぐりとぐらが大きな卵を拾って、それを森の中で料理するだけだ。

料理する様を、森の動物たちが見守っている。
ついに「出来た!」のは大きくて綺麗な黄色をした卵焼き!
その黄色さがすごく美味しそうだということで選出。

これは絵を見せないと何とも言えないと思うんだけど、これがすごく美味しそうなのだ。
子供の時に、「視覚的に」美味しそうだと思ったものは強いのかもしれない。

というわけで……

今回は「胃袋を掴まれた本」というテーマだったのだが、このテーマは女性のが圧倒的に強いことがわかった。
男性陣はいまいちピンと来ていなくて、選出に苦労していた。

一方で、女性陣は……どの本が美味しそうだったどうかをよく覚えているのかもしれない。

今回のテーマにあっている本として投票されたのは女性が持ってきてくれた2冊のみ。
村上春樹を読んでみたいと思うのって、「美味しそうだから読む」わけじゃなくて、「面白そうだから読む」わけだから、やっぱりちょっと違うのだ。

投票の結果選ばれたのは……

ぐりとぐら!!!

というわけで今回の記事はおしまい。


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