昨日は、イベントに出演してきました。
徹マガ読者感謝祭&新メディア発表会「メルマガ終わります。WM始まります!」
非常にハイソサエティな雰囲気で、流石宇都宮さんのイベントという感じでした。いつも会うおじさん達とはひと味違っていました。ぼくが登壇させて頂いたのは第2部で、佐山一郎さん、宇都宮徹壱さんの3人で話しました。
「まぁあんまり喋れなかったよね」
という1つ前のイベントでも聞いたような感想を頂きましたが、まぁあんなもんで限界です。3世代ライター座談会というような形式で、佐山さん、宇都宮さんの隣に並べただけで本当に光栄です。そして、自分が話すというよりは、佐山さんと宇都宮さんの話を聞いていたいという気持ちが強かったのもあります。
佐山さんから見せて頂いたジーコとペレの名刺もすごかったなぁ。カタカナで「ジーコ」と書いてあると何だかバッタ物のように見えてしまう。あれを頂いてきて、鹿島アントラーズサポーターに高く売れb(以下自粛
というわけでまぁ、トークでの活躍は微妙でしたとさ。
とても嬉しかったのは、宇都宮さんに今まで書いてきた記事について褒めて頂いたことと、佐山さんから「自分の文体があるよね」という大変ありがたい評価を頂いたことです。直木賞関係にはコネもあるから取る気があるなら云々ということも冗談まじりで仰っていましたが……。
直木賞ってそもそもどんな賞だっけ。
wikipediaより
直木三十五賞(なおきさんじゅうごしょう)は、無名・新人及び中堅作家による大衆小説作品に与えられる文学賞である。通称は直木賞。
かつては芥川賞と同じく無名・新人作家に対する賞であったが、現在では中堅作家が主な対象とされていて、ベテランが受賞することが多々ある。
過去の受賞作を見てみると大好きな作家が並んでいる。ピックアップしてみると……
第42回(1959年下半期) - 司馬遼太郎『梟の城』
第43回(1960年上半期) - 池波正太郎「錯乱」
第79回(1978年上半期) - 津本陽「深重の海」
などなど…… 著名な作家が多すぎて途中で引用諦めました。流石に直木賞だけあって錚々たるメンツですね。司馬遼太郎、池波正太郎、津本陽というのはぼくの高校時代に愛読した作家なので、もし肩を並べることが出来たら……?
今までは可能性が存在することすら想定したことがなかったけど、ぼくは既にプロサッカー選手になっているのだから、代表に選ばれることも、レアルマドリーに入ることも、バロンドールを取ることも、可能性はゼロではない。
直木賞が夢だとは到底思えないし、今だってどんな賞なのかもよくわからないくらいだから、本気で目指すようなものではないかなという印象だけど、このくらいの賞を取ってやっと生活が安定するかどうかという世界なので目指してみるのも悪くないかもしれない。
いや、やっぱり目指すものではないな。自分なりの文章を追求して、突き抜けて突き抜けきった後に待っているものであってここを目指すものではない気がする。Jリーグフェアプレー賞みたいなものだと思えばいいかもしれない。
昨年は、川崎の谷口選手と、横浜F・マリノスのボンバー中澤が選出されている。中澤はフェアプレー賞を目指したわけではなく、ラフなプレーをしなくても守れるくらいクレバーなだけだろうと思う。
直木賞の受賞一覧をみて、大沢在昌『新宿鮫 無間人形』が含まれていることに気付いて驚いた。大沢在昌は父が大好きな作家で、家にあったのでぼくも一通り読んだ。豪快かつ爽快なハードボイルド作品で、その作風はザ・大衆小説というようなものであったように記憶している。
山梨に旅行に行った時に、ペンションについた後、ベッドに寝転んだ父が『新宿鮫』を読み始めたことを何となく思い出した。
そうか。なんか腑に落ちた。
直木賞は、ノーベル文学賞のようなものとは程遠い性質があるらしい。
文章はエンタメだと思っているぼくの考えの先にあるのは直木賞なのかもしれない。面白いから「将来の直木賞作家」とか自分で名乗ってみるのもいいかもしれない。もっともその場合には、受賞する可能性は低くなるかな、と。
本気で狙うなら黙っていなければいけないし、本気で狙わずに遊んでしまうのもいい。
取れるわけがないと冗談にしてしまうよりも、絶対取るんだと本気でやる方が冗談としては面白い。
前者は絶対に傷つかないように予防線を引いた上で戦うスタイルなので、何ともダサいやり方だなと思う。
作家業は、職業としては本当にブラックなんだけど、色々な可能性があるという意味ではとても面白い。あと何年できるかわからないけど、時間が許す限り面白い作品を作っていきたい。
やっぱり、ぼくみたいな零細作家は数撃たないとですね。
というわけで激しく話が逸れていきましたが、明日の昼頃更新予定のハトトカでも、この話を少ししようかなと思っているので、是非聞いて下さい。ブラジル本についての重大発表もありますよ~
ハトトカ いつかあなたと文化祭