新宿ゴールデン街の無銘喫茶さんで、一日店長をしてきました。良かった点もありつつも、反省点も多かったので、次回やる上でのオペーレションなどをまとめたいと思う。
自前でやっている音声・動画チャンネル『ハトトカ』を銘打ったBARハトトカという店名にした。
当時の告知記事はこちら。
BARハトトカ&ハト委員長生誕祭
あと、あまり上手な動画ではないが現場から撮影したものがあるので、雰囲気を知りたい方はご参照をば。
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新宿ゴールデン街の無銘喫茶とは
ぼくも詳しいことは知らないのですが、元々は「無銘喫茶あんよ」というご夫婦でやっているお店だったそうだ。今は一日店長を日替わりで募集するお店になっている。
ゴールデン街では店主の高齢化などの問題によって、バイト店長を雇っているお店なども多数あるようだ。無銘喫茶さんは、一日店長を募集するという形で展開しているユニークなお店で、講習会を受講すれば空いている日に予約することが出来る。情報は2019年5月現在。
詳しいことはホームページをどうぞ。
無銘喫茶
講習を受けてすぐに予約してみた
5月半ばに講習を受けて、1週間後に予約を入れてみた。さっさとやってみたかったからだ。あと、もう一つ理由があって、きっとこのお店のオペレーションを組むのは難しいだろうと感じたから。オペレーションなど細かいことについては詳しくは後述する。
金曜日と土曜日の夜は予約が取りづらい状況のようだが、ぼくは月曜日の昼から夜にした。お客さんはあまり多くないと思われたが、あまり話が大きくなる前に練習したかった。
BARハトトカ 当日の流れ
前日に買い出しをしたお酒やおつまみ、紙皿、割り箸などをかついでゴールデン街へ。このお店では、ビール以外すべてを自分で用意するのが鉄則なので、そこが最初のハードル。
コップなどもあるが、持ち混むとなるとそれもまた大変。車で来てもいいのだが、そうするとお酒が飲めなくなる。いっそ飲まないほうが楽かもしれないとは思うのだが。
無銘喫茶さんでは月々1000円でお店に物を置いていけるボックスを借りることが出来る。重いお酒やかさばる紙皿を運ぶのはしんどいので、次回以降もやるようなら検討しようかなというところ。
さて、ぼくは午前10時から開店しました。業態はメンバーズオンリー、関係者のみです。
10時ー16時は歩く人もまばらで開店しているお店はないかもしれない。そんな中、SNSなどで告知したことにより、10時に1名ご来店。
作業スペースとして使って下さいと言ってあったので、二人でMacBookを広げて仕事をしていた。
13時にはかずみママも到着。色々話ながら準備を進める。ちなみに昼から開店しているのは、料金が安いことにくわえて、早い時間から初めてオペレーションを確認したかったからだ。
ここで一つ誤算があった。
嬉しい誤算だ。
まったく予告もなく研究時代のサッカー仲間が訪ねてきてくれたのだ。サッカーの話や、懐かしい研究時代の話、そして何か書籍企画をやろうというような話も進む。
すごいねゴールデン街!あるいは新宿という立地よ!
新宿に拠点があるということは、とても大きな事なのかもしれない。
その後は暇タイム。かずみままと一緒にダラダラする。
17時半にふゅーちゃん登場。
19時頃にヤヌシさん。
というわけで段々と忙しくなってくる。
ここで大誤算が月曜日からというのもあってかみんな到着が遅めで、21時に一気に集中したことだった。おかげで細いオペレーションは壊滅してしまった。また、オペレーションが壊滅するとうまく会話にも入れないという問題も生じるため、なかなか難しい仕事になってしまった。
このへんの誤算は後述。
ありがたいことにお客さんは増え続け、のべ12,3人くらいで、午前2時に営業終了。
おっとっとな瞬間もあったものの、最後はとても楽しい時間で、最終的には宗教論争に辿り着いた。なかなか壮大な夜だった。
物事に執着すると言うことは、その対象に対して未熟であることの現れである。
という話は非常に興味深かった。逆に言うと、自分が何に対して執着しているか、頓着がないのかによって、その物事と自分との距離を測ることが出来るではないか。
丸一にかけて労働して、みんなに来てもらって、色々話したり失敗したりしながらも店長をやったのはこの一言をもらうためだったのかもしれない。
何でもやってみるものだ。
場所はゴールデン街。不思議な磁場がある。次も何かが起こるかもしれない。
突発で月曜日であったこともあって、予算としては若干赤字なのだが、次回以降も使える備品も多いので2,3回やればきっと吸収できるはずだ。
というわけで次回も開催予定。
自分としても良いトレーニングになるのと、強烈な気分転換が出来るので、ちょこちょこやっていこうと思う。
いくつかの誤算、明日のために
買い出し
地元でウィスキーなどを買いだしたのだが、ゴールデン街のファミリーマートは小さなバーが買い出しに来るような品を多数そろえている。あんまり細かいものを買う必要はなかった。
ウィスキー、炭酸、氷が買えるので、ハイボールも作れる。無銘喫茶で営業する場合は、営業中に買い出しも出来る距離なので、最初からそういうことにしておいたほうが在庫を捨てずに済んでいいかもしれない。ただしスタッフが2人必要。
価格設定
ゴールデン街のバーは、飲むのはほどほどに会話を楽しむスタイルのお店が多いようだ。どうしてそうなるのかはわからないのだが、ぼくの出したバーもそういうスタイルになっていた。お店の大きさやカウンターの形などによって決まることなのだろう。後は街の雰囲気か。
そう考えると、一杯あたり500円だとちょっと商売にならない。上野の大統領のようなお店とは似ているようで随分と違うようだ。ゴールデン街で大統領をやることは難しいのだろう。逆は出来るかもしれないが。
ドリンクは1杯700〜1000円に設定するべきだ。ゆっくりと飲んでもらって、なるだけ会話が出来るように誘導する。2杯+1品で客単価2000〜2500円というところが相場だろう。ゴールデン街は、安く飲める街なのだ。
安く飲むと同時に、「少なく飲む街」とも言えるかもしれない。なかなか健康的だ。不健康な街に見えるけど非常に健康的なのだ。そういうところも愛好者が多い理由かもしれない。
酔っ払いが路地に転がっているような街ではない。みんな颯爽と現れて、颯爽と去って行く。
メニュー
ということから考えると、食事メニューは一人当たり1品しか出ないものと考えたほうがいいだろう。チャージとしてナッツを出すので、少量ながらもどうしても頼みたくなるようなパンチの効いたものがいいのかな。他のお店も見て研究してみよう。
三角カウンター
約8人が座れる三角カウンターが無銘喫茶の最強装備なわけだけど、これがなかなかハンドリングが難しい。三角カウンターは、中にいる店主がお客さんに挟まれる形になるため、常に会話の中心になることが求められる。しかし、全然うまくいかなかった。
4人までは、オペレーションも含めて非常に快適だったのだが、8名になると狭い店内を動き回って提供作業をしなければいけなくなり、作業、作業、作業と続く中で、会話に入るのが難しくなっていく。忙しくなるとオペレーションを考えて、ぼくは外に外れてしまったのだが、そうすると会話のほうに全然入れなくなり、そのあたりで不興を得てしまったところもあり、大きな反省点だ。
一杯の価格をあげて、注文数を抑えることで会話へと参入しやすくなるのはあると思う。もう一つ難しいのが、サッカーファンは自分の話を勝手に大声で話し続ける性質を持つ人が多いため、言葉のキャッチボールというより報告会のようになることがある。そうなると三角カウンターの良さがあまり発揮できないかもしれない。
横長カウンターのお店のほうが相性は良さそうな気がするのだが、ぼくがもっと作業負担が減っていて、かつ、もっと主導的に会話に参加できていたらまた話は違ったかもしれない。とりあえずもうちょっと挑戦してみよう。
とにかく置き場に困る
カウンター内がとにかく狭く、また使わない備品が置かれているためストックスペースもあまりない。なので、必要なものが色々な場所に散ってしまっていて、注文が入る旅にてんやわんやになってしまっていた。
特にハイボールの手返しが悪いことと、注文をメモるのを忘れてしまうのが大問題だった。多分5000円分くらいはロスしている気がする。そのあたりは、店長としての習熟度が低かったことによる勉強量ということで納得はしている。昨日のオペレーションだと、どうしようもないところがあるので、改善しないといけない。
やっぱり一日働いたらバイト代くらいは欲しいのである。
冷蔵庫の位置と人の配置
このお店のオペレーションが厄介なのは冷蔵庫がカウンターの中にないことに尽きる。だから、カウンター内とカウンター外に一人ずつ配置をするか、注文が入る度に狭い通路を通って移動していく必要がある。
昨日は他の店長さんも遊びに来てくれて、オペーレーションについて話をしたのだが、やはり冷蔵庫の位置が厄介だという話になった。ぼくはドリンカーに専念していたので、外に出てずっと作っていたのだが、会話の中心からはずっと外れてしまった。
冷蔵庫さえ中にあれば色んな問題が改善するんだけどなぁと思いつつ、冷蔵庫をいかに使わないかを考えるほうが建設的かもしれない。
ゴールデン街の氷が細かい!
氷をグラスに入れる際に、トングを使うと永遠に時間がかかってしまう。がばっと取れるしゃべるみたいなものがどうしても必要だ。次回はそれだけでも買っていきたい。あれがあれば、ハイボールを1分で出せるようになる。氷を取るのが大変すぎて1杯あたり3分くらいかかるので4杯注文が入ると12分。死ねるのだ。
手袋つけてがばっと取るのは早そうだけど美しくないしね。ここを何とか攻略する必要がある。
意外と手間がかかる後片付け とにかく風呂敷を広げない
2時に閉店。
お客さんいる間も片付けは着々とやっていて、その後は残った片付け、掃除、備品の撤収なのだが、やはり1時間くらいかかった。閉店から1時間というのはなかなかのもので、その原因はどう考えても備品の撤収にかかる時間。
とにかくものを持って行かないことが大切だ。持って行かなければ片付けなくていいのだ。
というわけで3時に片付けを終え、3時20分に愛するサイバーグランカフェに入り、念願のシャワーを浴びる。そのまま9時間コースでのんびりフワフワですわ。
というわけで、反省点ばかりが多いのだけど、次回はもっと皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたいと思う。
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