東大に11年在籍した後、タクシードライバーになりました

はとのす 

はとのすワーク

強引に読書時間を確保する方法を考案した。

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読書時間が足りないというのは、現代人の多くが抱えている問題であろうと思う。
特に本を読むことによって、いかに贅沢で充実した時間が過ごせるか、どれだけ多くの学びがあるのかを知っている人ほど「もっと本が読みたい」と思っているのではないかと思う。

ぼくは、本の価値を信じている。
本によって人生が何度も変わったし、今こうやって生きているのも、毎日頑張れているのも、家族を愛しているのも本のおかげかもしれない。

ぼくが酒場でハイボールを頼むとき、頭の中には『緋色の研究』に出てきたウィスキーソーダのパチパチした音が鳴っている。
この本を読んだのは小学生の時だが、その30年後に飲む一杯のハイボールを美味しくする力を持っていた。

本じゃなくてもこういう体験はあるものの、本を読むことによって、自分の力で頭の中に思い浮かべたイメージは、強い力を持っているようだ。動画は流れて消えていくが、本で読んだものはずっと残っている。

生きている間ずっと。あるいは、死んでももっていけるかもしれない。

動画でももちろん、強烈なものはある。
けど、性質が少し違う。動画というものは、脳が飽きないように刺激を与え続ける手法を駆使して編集されているので、ぼーっと眺めているだけでいいのだ。良くも悪くもそれが動画だ。そんなことがないと思う方は無編集の素材を5時間眺めてみてほしい。5時間どころか1分で飽き飽きとしてしまうはずだ。

動画は、2〜5秒に1回カットを変えることで、脳に刺激を送り続けている。この手法を知って麻薬のようなものだなと思ったし、実際そうなんだろう。

もっとも、動画と1区分にしてはいけない。世の中には色んな動画があるからだ。
そして今そちらの道も探究中なのである。

それはさておき、本を読む時間。

本が好きだし、本の価値を信じているからこそ出版社を作った。
にもかかわらず、仕事が忙しくて本を読む時間がないという皮肉な日々を送っていた。
このままでは、これ以上成長せずに終わってしまう!!

相棒のあしか氏も同じ悩みを抱えていたので、思い切って月初の2日間は業務をせずに本を読むことに集中するということにした。
仕事としてしっかり本を読む。出版社だから十分仕事の範疇になるというのもあるのだが、よくよく考えると、本を読むと生産性があがるのだから、どの会社でやってもいいような施策だ。

丸二日本を読むのに集中できると思うと実に楽しい気分になる。
鞄の中に本を5冊も詰めてお出かけしよう。

さて、何冊読めるだろうか。速く読むことに価値はないのだが、敢えてゆっくり読むこともない。

読書漬けの2日間を終えたら、西葛西出版のラジオ『ペンギンと出版』でお話をしようと約束をしている。こちらも楽しみ。

ただ、この読み方をする場合には文芸本はなしかな?いや、文芸は1冊までならありとかにするべきか。あるいはそんな縛りはなくすべきか。ライトノベルは本と認めるべきなのか。いや、もちろん本なのだが。学びになるかどうかというと、ならないこともないが、学ぼうと思って読むにはかなり大変なタイプの本ではある。

というわけで、考えることはあるものの、とりあえずやってみよう。

やってみないと価値があるかどうかはわからない。思いついたらすぐにやるのだ。

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