「高山・高原とアジサシ特集!」書評 BIRDER 2013/08
この号の予告を読んだのが、まさにこれからアジサシを探しに行こうとした時だった。そういう意味では少し手遅れなのだが、アジサシへの愛が強まった後なので大変楽しく読むことができた。
【高山・高原で涼感バードウォッチング】
編集部の思惑通りか、まんまと高山・高原に鳥を探しに行きたくなってしまった。しかし、宮古島に行ったばかりだから予算が……日帰りながら行けるだろうか。伊吹山にいってイヌワシも見たいような気もするが……一体どういうタイミングで滋賀県まで行けばいいのかよくわからない。特集内において、ぼくのLife listに入っていない鳥で、見たいと思った鳥は、ライチョウ、ホシガラス、イワヒバリ、オオアカゲラ、カヤクグリ、クロツグミ、イヌワシ、コマドリ。カッコウあたりもまだ見ていない。Life listが160くらいだと見たいものがたくさんで人生が楽しい。
この特集を見て、いつかライチョウを探しに行こうと思った。信州大学の中村浩志先生のライチョウに関する文章が素晴らしい。ライチョウへの愛情が湧いてきてどうしようもなくなってしまった。歴史のなかに取り残され、いつか死に絶えていく運命を感じた。健気に生きている感が半端じゃなく強い。
一般向けの雑誌とは言え、学者の文章がこういった言葉で終わるのはあまり見たことがない。
“彼らがいっそう愛おしく思えるに違いない。”
【真夏の天使アジサシ類を見に行こう!】
アジサシは大好物なので楽しい特集だった。一方で、アジサシの一番美しい姿は、フワフワと飛んでいる時だとも思っているので、その点に関しては表現媒体の限界を感じた。レアなアジサシについても、第二の故郷宮古島でいずれ会う機会が訪れるだろうと確信している。
そして、野鳥界のモンスター「キョクアジサシ」。極から極へと移動するクレイジーな生態について紹介されていた。1日の移動距離が650kmだって。背にジオロケーターをつけて、位置を計測する手法。これどこかで見たことがあるのだけど、何だっけ……マグロの回遊の研究だったかもしれない。
【冒頭のミサゴの写真特集】
トビに餌を奪われそうになっている時のミサゴの顔が何とも言えない。漫画の世界の登場人物の顔をしている。このミサゴの顔を見るためだけでも、今号を買う価値はある(かもしれない)。
ミサゴは実物よりも写真の方がよく見える気がするのだけれど、一体なんでなんだろうか?
【レアバード特集】
ルリビタイジョウビタキ。こんなの出るんだね。石垣で見つかったということは、宮古島で見つかる日も来るかもしれない。一応覚えておこう。一応ね!オレンジツグミ!!!これは可愛い!!!日本だと初記録らしいけど、調べてみるとインドから東南アジアに分布しているらしい。wikipediaによるとよくいる種類だと言うことなので、東南アジアに旅行した時に会えるかもしれない。どうでもいいけど、ネット上だとオレンジ「ジ」ツグミとジが一つ多い名前で記述されていることが多い。何故だ。
【大洞の水場】
鳥くんの寄稿。山中湖にある水場で鳥を探すスタイル。これ、子連れで行くにはいいかもしれない。すぐそばにホテルもあるみたいだし。ただ、カメラがないと微妙かも?テンなどのほ乳類に会える可能性があるのは非常に熱いポイント。ヤブサメもこういうところじゃないとなかなか見つけられないので嬉しいだろうなぁ。
ただ、うるさい人達と遭遇するのはちょっときつい。ぼくが聴きたいのは人の声じゃなくて、森のせせらぎと鳥の鳴き声なのだ。9月初旬の平日にいくといいかも?後は予算だ。鳥道楽は、旅行を伴うことが多いので宿泊費の捻出がなかなか大変だ。