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探鳥論

「ホトトギスに鳴かれちゃ仕事にならない」 宮古島探鳥その2 (2013年6月) 

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<宮古島探鳥を最初から読む方はコチラから>

宮古島空港への到着時刻は19時半と遅く、既にあたりは暗くなりつつあった。空港からホテルに向かう道でリュウキュウツバメらしきものが飛んでいるのが見えたのと、途中でヒヨドリ大の鳥がガードレールの上をちょこちょこ跳ねているのが見えただけだった。

ヒヨドリとは違うように思えたし、あの鳥は何だろうか。気にはなったが、あんなところにいるような鳥にはすぐに再会できるに違いない。

初日は非常に忙しかった。飛行機の中ではもちろん、ホテルに着いてからもパソコンに向かって原稿を書いていた。結局終わらずに翌朝の午前5時に起きて、フロント前のロビーに向かいパソコンを開いた。

30分ほどは集中して書いていたのだが、夜明けが近づくと突如集中できなくなった。鳥たちのさえずりが聞こえて来たからだ。

<その時録音した音声>

※動画大きすぎですが小さくできませんでした。

ヒヨドリとスズメの声は間違いないが、ピチュルピチュルとさえずる声はなんだったのだろうか。その時考えてみたがわからなかった。鳥の鳴き声について悩んだ場合、頭で考えてもその正体がわかることは少ない。

夏の時期にはキビタキ亜種のリュウキュウキビタキがいるらしい。もしかしたらキビタキではなかろうかと期待に胸を膨らませる。すると、ホトトギスの声も聞こえた。ホトトギスの声を聴く機会は多いが、姿を見たことがなかったのでさらにワクワクしてくる。

……仕事をしている場合ではない。

キャリアは浅いとは言え、ぼくもバードウォッチャーの端くれ。こういった事態に備えて双眼鏡は常に首から下げている。ロビーを出て鳥を探すと、スズメ、ヒヨドリ、リュウキュウツバメ(初記録!)を確認した。

宮古島において、ツバメ類はリュウキュウツバメだけしかいないという情報があったが、油断せずに胸に黒いバンドがないことを確認した。飛ばれると厄介だけど止まっていてくれたので簡単だった。ホトトギスの姿は確認できなかったが、しばらくの間見えないところから鳴き続けていた(あいつはいつだってそうだよね)。ホテル周辺にあった小さな森にホトトギスの塒があったのかもしれない。

そして、さきほどのさえずりの主が判明した。最初に見たときの印象は「ツグミ類?トラツグミ?こんな時期にいるのか?」 次第に明るくなってくるにつれて、正体が判明した。

イソヒヨドリ!!(ちょっとがっかりしつつ)

よくよく見慣れたこの鳥。近年の宮古島では急増しているようで、島中至る所で繁殖しているらしい。先ほどのさえずりはイソヒヨドリによるものだったと予想。以降、宮古島に滞在中はイソピーヨちゃんの姿を見続けることとなった。

リュウキュウツバメを新たに観察することが出来たので、溜まった仕事にうんざりしつつも、幸福な気持ちで朝食に臨むことができた。

☆確認種☆
ヒヨドリ、スズメ、イソヒヨドリ、リュウキュウツバメ

☆宮古島探鳥 確認種数☆
4種

New!!☆Life list No. 141 リュウキュウツバメはグェグェと鳴いていた☆

続き
「その時、赤い何かが横切った」 宮古島探鳥その3 

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