「サポーターの本当の楽しみはアウェーに来ないとわからないよ」
と、某FC東京サポーターに言われたことがある。その意見の一般性はともかく、彼女の中ではそれが真実なのだ。
そんなこと言われるとアウェーにも行ってみたくなるのだけど、今年は全国各地のチームを回ろうと思っているので、FC東京の試合は味スタに行くのが精一杯になりそう。
東京アウェーで全国を回ると、「見る対象」であるホームチームが「敵役」になってしまうため、後で文章を書くときに非常にややこしいことになる。
例えば仙台のユアスタには、東京アウェーとして(天皇杯だからちょっと違うけど)乗り込んだわけだけど、あの時は「戦う気持ち」が強すぎて、ベガルタ仙台の応援とかスタジアムの雰囲気を、ある種の落ち着きと客観性を持って、眺めることが出来なかった。
あの試合は、非常に重要な章として6月頃刊行予定の新著に記述してある。勝敗がつくのがサッカーだから、そこはいいのだけど、ホームチームについて何も言えなかったのは何とも悔しい。
その「罪滅ぼし」というか「埋め合わせ」というか、そういう気持ちも込めて、ベガルタ仙台については可能な限り力を入れたレポートを書きたいと思っている(そういう対象はいくつかある)。
でも、今年はあんまり調子が良くないみたいなんだよねぇ。天皇杯の時は、サヨナラ手倉森効果なのか、鬼のように強かったのだが。
とか言ってたら、いつの間にか勝ち点が東京と並んでいる!!
おかしいなゴールデンウィーク前は結構差がついてたような気がしたのだが…… おかしいな……
ともかく、そういう状態でFC東京アウェーとしてユアスタに行ったところで、東京に偏ったアングルで観戦することになってしまうため、やはりホームチームやスタジアムについて書くのは難しい。
というわけで、今まな板の上に上がっている「各地のホームスタジアムを観に行く」が片付くまではアウェー行脚は難しそうだ。
アウェーを観に行っても仕事にはならないだろうから、純然たるレジャーとしてアウェーに行けるようにしっかりと収入を確保しないといけない。
今は半分遊び、半分仕事であちこち行っている。経費は出ないため自腹だけど、書籍用の原稿にするつもりだし、出版への目処もついているため、「いつかは戻ってくる」という皮算用はできている。
しかし、タイトルに書いた「FC東京、全試合ツアー」は、本にはならない。それは、どう考えても大して売れないし、経費を回収できる可能性は極めて低い。原稿を書く労力を考えると、ちょっとやってられない感じ。
書くならブログかなという気はするが、ブログに書いても収入は雀の涙なのだ。趣味としてなら成立するが、仕事にはならない。どっかと提携したら書けるかもしれないけど、そうすると自由がなくなってしまう。
でも、一回やってみたいんだよなぁ。
全試合観に行った時に、一体何が見えてくるのか。
自分がどうなってしまうのか。
体験した人を取材することは出来るかもしれないが、やっぱり自分でやってみないと知りたいことは捕まえることができない。
やっぱり好きになったチームだから、一年間くらい気合いを入れて応援し続けてみたいんだよなぁ。
子供もいるし、そもそもぼくは気まぐれな気質なので、毎年やるのは難しい。一生のうちで一回しか出来ないし、やらないと思う。
どうせ一年間応援するなら、ACLに出場できる年がいいなぁ。出場権……取るの大変……
ぼくが全試合観戦を決めた年に、J1制覇、ACL制覇、CWCでレアルあたりに辛勝とか来たら……
「ぼくはとうきょうのかみになる」
(なりません)
ま、良いタイミングがあれば、挑戦してみようという1つの目標ということで。
やるなら子供が幼稚園に入る前か、老後だな。