物書きタクシードライバー
中村慎太郎
東京生まれ、東京育ち。タクシー乗務の合間にブログ記事やサッカー旅記事、タクシーエッセイなどを書いている。タクシーがこんなにも目を酷使する仕事だと思わなかったので、その点は誤算であった。
仕事ではパソコン。
合間にはスマートフォン。
たまの休みはYoutubeにサブスク動画。
そんな生活を送っている人も多いはずだ。その上、コロナ禍の運動不足も重なって、現代は目の疲れが深刻化しているらしく「デジタル眼精疲労」という言葉まで誕生している。
ぼくの場合は、パソコンに向き合って書き物をしているので、目の消耗は激しい。その上で、20時間連続のタクシー乗務があるため、さらに目を消耗する。特に深夜の繁華街では、過剰なまでに供給されたタクシーのヘッドライト、ネオンの光が目を痛めつけていく。
眼精疲労状態になると、安全な乗務が不可能になる上、家に帰ってパソコンに向かうことも出来なくなってしまう。
そのため目のケアが非常に重要であり、いかに目の疲労を回復させるかにいつも気をつかっている。
目が疲れているけどスマホを見てしまう
一般に、人間は世界の認識を資格に頼って生きている。試しに目隠しをして生活してみようと思うと、家の中にいたとしても、20分もしないうちに体中あざだらけになってしまうかもしれない。ましてや外に出ることなど不可能であろう。
もちろん視覚障害者の場合には、視覚以外の感覚に頼らざるを得ないため、他の感覚を研ぎ澄ませることで外出することも可能となっている。しかし、決して簡単なことではなく、十分な訓練をした上で危険を覚悟で外出しているのではないかと想像している。
一度目が疲れると、身体をアクティブに動かそうと言う気もしなくなるため、結局寝転んでダラダラとスマートフォンを眺めてしまうというのはぼくだけではないだろう。画面のまぶしさに耐えかねて明るさを最低まで落とすのだが、それでもまぶしく感じることもある。
特に電気を消すと光が目に刺さってくるのがわかる。かといって、疲れている時は、身体がイージーな娯楽を求めているため、結局スマホをいじってしまうのだ。
目を強制にシャットダウンしよう
目の疲労対策はいくつもあるのだが、その中で一番即効性が高く手軽に使えるものがこちら。
見たことがある人も多いだろうが、小分けされた袋から取り出すと、外気とふれあうことで少し発熱して、ほんのりと目を温めてくれるグッズである。
これが非常に便利で、タクシー乗務の際は必ず2つ以上持っていく。そして、目が疲れたと“感じる前”にホットアイマスクをつけて20分程度休むようにしている。
一般の遮光アイマスクに比べると光は入ってくるのだが、夜の車内で仮眠するときには十分すぎるほど遮光してくれる。3秒で装着できて、あっという間にリラックスモードになることが出来るため、ぼくのような運転稼業にとっては必須のアイテムになっている。
目の疲れは、危険な事故や、免許を傷つける違反に直結するため、多少コストはかかるのだが、惜しんでいる場合ではないのだ。
ちなみに、無香料の16枚をAmazonでまとめ買いした場合の単価は70円強。香料つきのものはもう少しするが100円はいかない。そして、1乗務で1〜2袋使う程度である。このくらいなら1メーターのお客さんを1回乗せるだけでお釣りが来る。
侮れないレベルのリラックス効果!
めぐりズムは目の疲労を回復させるだけではなく、リラックス効果が高いアイテムとなっている。USB式のホットアイマスクなどもいくつか試したのだが、使い捨てのめぐりズムのほうがリラックスすることが出来る。
結果、タクシーの車内での仮眠が非常にスムーズなのだ。ぼくはラベンダーの香りがするものを愛用しているのだが、ほのかな香りを嗅ぎながら目を温めているといつの間にか眠りに落ちている。
もちろん、目を半強制的に閉じるためスマホをいじってしまうこともない。不眠に悩む人にも強くお勧めしたい。もっとも、完全に覚醒した状態から使うと流石に眠れないかもしれないので、20分程度暗い部屋で心と体をリラックスさせてから使うことをお勧めしたい。
ちなみに、スマートフォンはどうするのかというと、ぼくの場合はBGMを流すのに使っている。ラジオを聴くなどしても目を休めること自体は出来るのだが、ラジオ番組はドライバーのリスナーも多いことから「目を覚ます」方向に進化していることが多い。
従って、眠ろうとしながら目を覚ますという逆の方向性へと進むことになり効率が悪くなる。休むときは、休むと割り切って休んでしまおう。
ぼくは、眠りに就きたい時は必ずこの音楽を聴くことにしている。
ぐっすり眠れるアロマ音楽〜自然が奏でる究極のゆったりα波 森と水〜
この曲を聴きながら目を温めると、すぐに睡眠のスイッチが入るので、あっという間に眠りに就くことが出来る。
その際に、Airpods Proを装着しノイズキャンセリングを機能させるようしている。そうすると、すべての音が消えさり、昭和通りでも、環七でも熟睡することが出来る。
ただ、一度そういう状態で熟睡していたら窓をガンガン叩かれて起こされたことがある。先ほど降車したお客さまが、忘れ物に気付いて会社に電話し、ぼくのタクシーの位置を特定してやってきたようであった(越中島のトイレのところ)。
あの時はとにかく驚いた。結局、自宅の鍵はソファーの隙間に入り込んでいた。なんでそんなところに……。
さておき、気持ちがたかぶりやすい人の場合には、グレゴリオ聖歌を聴きながらホットミルクを飲むのがお勧めだ。副交感神経を優位にすることが出来る。
というわけで使い捨てグッズではあるものの、めぐりズムは非常に効果が高いので、心からお勧め!!常にカバンと枕元にめぐりズムを置いておこう!!
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色んな香りを試せるセット
愛用しているラベンダー
実は自宅にはこいつが……(今度詳しく紹介します)
中村慎太郎
東京大学文科Ⅱ類→文学部倫理学専修.
東京大学大気海洋研究所でアワビ類の行動を研究する.
その後、フリーランスライター/作家/ブロガーとなり『サポーターをめぐる冒険』(ころから)を上梓。サッカー本大賞2015を受賞.
現在はタクシードライバーをしながら、旅とサッカーを紡ぐウェブ雑誌“OWL magazine”を主催.
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