週に何時間サッカーに使えるものなのだろうか。
昨年10月から、サッカー観戦が俄然楽しくなってきた。
ある意味じゃ一生共に楽しめる相棒を見つけたような気分だ。
ところで、サッカーの試合って週に何試合観れるものだろうか?
サッカー本は週に何冊読めるだろうか。
サッカー雑誌は週に何冊読めるだろうか。
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プロの人は、週に何試合も試合を観るだろうし、同じ試合を何度も見て分析することもあるだろうと思う。資料として多くの刊行物に目を通すこともあるだろう。
世にいるサッカーマニアというタイプの人の場合は、週に10試合以上も観るような人もいるらしい。
10試合観るとなると、それだけで15時間以上かかる。録画の手間や、試合の前後などをあわせると20時間くらいはかかるかもしれない。毎週20時間を当たり前のようにサッカー観戦に使うのはそんなに簡単なことではない。
正直言ってぼくにはできない。そこまで試合のビデオを見続けたいとは思わない。物事には限度がある。
一方で、スタジアムに観戦に行くのも時間がかかる。試合時間は90分+ハーフタイムの15分で105分。しかし、移動時間、席取り合戦、スタグル争奪戦、選手の練習を見学、試合終了後はビールで一杯などとやっていると、これもこれで一日がかりになる。
サッカーのビデオを10時間観ていたら、よほどの目的意識がない限りは途中で飽きてしまうだろうけど、スタジアム観戦の場合は問題なく楽しめる。
単に移動するだけだと「時間の無駄」だけど、サッカーを観るための移動は「ワクワクテカテカ」しながらなのでとても楽しい。帰り道も「日によっては」とても楽しい。スタジアム観戦の場合でも、すごい人では年間100試合以上観るらしい。なかなかとんでもない数字だ。
ぼくの場合は、そんなにたくさん観ることはできないかもしれないけど、テレビで100試合観るならばスタジアムで100試合観たい。そのほうが圧倒的に濃い体験ができるからだ。どうしても観にいけない試合についてはテレビで観るのでも構わない。しかし、テレビはあくまでも「代替的」なものであり、補助的なものだろうと思う。
どう逆立ちしても、テレビのほうが面白いという結論にはなりえないとぼくは思う。もちろん、分析的に見る場合には巻き戻しやスロー再生ができるため映像のほうが優れていることも多い。
実際のところ、スタジアムにいってもこんな感じのことは多い。
「誰か倒れてるけど、どうしたの? ぶつかった? 誰が倒れてる? ヨネ? あれ、ヨネはいるな、ヒョンス? 誰だろう? あ、ヒデトだった。どうした、どうした!」
とか
「お、ちょっとチャンスかな? シュート撃った? あれ? どうなった? サイドネット? あれ? 入ったっぽい? オフサイドフラッグはあがってない。選手喜んでる!!! ゴールだ!!!!!!!!!!!!!!」
というようなことは、結構ある。もちろん、真ん中のSS席で観ていたらこういうことは少ないのかもしれないけど、ゴール裏から反対サイドのゴールはよくみえない。味スタや日産スタジアムなどの広いところでは、今のぼくのレベルでは正直よくわからない。
しかしながら、テレビでゴールが入った時よりも妙に納得できるものがあった。ゴールが入った瞬間に、今までの空気が切り裂かれて、新しい世界が生まれる。この感覚は本当に特殊だ。さっきまでとは全く違う世界に入ったかのようにまったく違う空気になる。
そして、その空気を作るのは観衆でありサポーターだ。
結局のところ、あの感じが味わいたくて、ぼくは何度もスタジアムに行ったのだろう。いや、違うかもしれない。なんだろう?なんだかわからないが、スタジアムは魅力的なのだ。これを言語化するのは大変な作業ではあるが、これこそが天が与えてくれた使命だと思っている。
スタジアムに通い、席に座ってサッカーを観る。
そのことで、妙な満足感を得ることができる。
「俺はここに今日も座ってるぜ」という謎の満足感。
テレビ観戦にはこれがない。そこが決定的な差なのだろうという気がする。
……そういう気はするが、結論はまだ出ない。
さて、タイトルの問い「週に何時間サッカーに使えるものなのだろうか。」について回答したい。
持ち時間のすべてをサッカーに使うことはぼくには出来ない。バスケだってあるし、他の書き物もしたいし、子育てもあるし、まぁ色々あるのだ。
職業としてサッカーに関わっている人は、8時間×5日の40時間は最低でもサッカーに使っているだろうし、残業したり、プライベートでサッカーに関わったりすることもあるだろうからもう少し長くなるかもしれない。
ぼくの場合はどんなものだろう。
スタジアムでの観戦に10時間
書き物をするのに10時間
書籍を読むのに10~20時間
プレイヤーとして試合や練習をするのに5時間くらい。
というわけで、週に35~45時間くらいだろうか。
そして、観戦できる試合数は2試合くらいがいいところではないだろうか。
と計算してみると、月8試合、年間80試合を観戦し、週に30時間以上サッカーに使うということになる。
ちょっと多いかな。年間50試合くらいに抑えておくほうが楽しめるかもしれない。
抑えておく? なんかちょっとずつクレイジーになっていく自分が見える……
ぼくはこんなものでもカツカツだろうけど、ウィークデーは仕事をしながら土日を中心に年間100試合以上スタジアムで観る人もいるわけで、それは本当に凄いことだと思う。
週に何時間サッカーに使うのか。
ずっとサッカーのこと考えていたいと思うこともあるけど、サッカーバカになっちゃうとそれはそれで問題がありそうな気がする。
とまぁ、ぼんやりと考えていたわけだけど、これは人によっても全然違うだろう。時間やお金の使い方も違うだろうし、動機付けも違うだろう。
どの程度サッカーと付き合うか、どのように付き合うかというのは、その人がどうやって人生を送るのかということに密接に関係しているような気がする。
週に何時間サッカーに使っていますか?
色んな人に聞いて回りたい。
ところでフットボリスタの編集長 木村浩嗣さんの著書を読み直していたらこう書いていた。
「サッカーへの関わり方として重要なのは、①プレーすること→②監督すること→③生で応援すること→④テレビで観戦すること→⑤雑誌を読むこと、の順だと思う。」
改めて読み直してみて、生で「応援する」と書いているのが、流石だなぁと感じる。この本についてはいずれ詳しく書きたい。
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